2007/11/18(日)00:53
カリギュラ2回目
11/16 ソワレ@シアターコクーン
前回から1週間も経っていませんが、また文化村に行ってきました。
平日のせいか、前回より若干客層が若目だったような。
10日に観劇した後、原作を読み返したところ、
最初にカミュの原作を読んだときにはよく理解できなかったところが
クリアになってきました。
やっぱり戯曲は芝居になってこそ生きてくるのですね~
ヤダな~と思ったヴィーナスの衣装や髪形。
あれはあれでOKだったんだ。
ちゃんとグロテスクな衣装だと本に書いてある。
貴族達の反応を試すため、そして自分自身を嘲るための場面。
笑ってはならず、苦しむ貴族たち。
そして、傍観者である観客は気楽に笑う。
その空気を、蜷川さんは計算して、あの衣装にしたんだろうな。
踊り子のダンスの振りも、なんじゃあれ?と思ったもんでしたが
それで正解だったんですね。
全然原作読み込めていませんでした・・・
ケレア、エリコン、シピオン、それぞれカリギュラの一面を表している大事な役。
やっぱりエリコン役の横田さんが傑出しているな。
バランス的には、もっと若い役者、もしくはケレアをベテランにしたほうがぴったりかも。
シピオンの勝地くんは、いいとこ取りですね~
カリギュラの詩人の面を請け負っていて、父を殺されても、カリギュラの心の奥底に共感している。声が聞き取りやすく、繊細な青年をピュアに演じている。
貴重な持ち味ですね~純粋さがあふれてるって。
小栗くんも、私の理解が前回劣っていたせいか、今回のほうがグッときました。
とくに真の心の叫びを吐露する場面。
スプレーのところや、鏡を割るところとか(椅子がぶつかる面が割れるようになっているのかな。前回は1枚、今回は2枚割れていました)。
最後の叫びの場面は、美しい。
(蜷川さんらしい演出が心地よいのは、これまでに何度も観ているせいでしょうか←ああやっぱりという安心感)。
ただ、長い台詞は最後が流れてしまい、聞き取りにくいのが本当に残念。
緩急つけて、しかも呟き声ももっと明瞭になればなあ。
しっかりと声が届くときもあるのに。
若村さんは、先入観もあるのかもしれないけれど、無名塾テイストの芝居。
学生時代、無名塾が好きで何度も観ていたので、その台詞回しなどに懐かしさを覚えました。
(仲代さんと舞台カテコで握手したのが自慢。たまたまその係になっただけですけど)
最後の場面は、セゾニアのカリギュラに対する愛が満ち溢れていて切ない。
死ぬところは、体が柔らかいな~なんて思ってしまいました。
死んでしまう瞬間のポーズが綺麗ですね。
カリギュラはこれで見納め。
演劇の予定は、来年の身毒丸までナシ、のはずだったけれど(ミュージカルはあり 笑)
野田さんの「キル」が観たくなってしまった。
美容院で読んだFRaUという雑誌に野田さんのインタビューが載っていたのだ。
『(妻夫木くんは)若いときの唐沢くんに似ている・・・いい意味で妙に要領がいい。』のだそう。