2012/08/07(火)09:16
songs for a new world@シアタークリエ
songs for a new world
-新しい世界の扉を開ける14の物語-
8/1(水)ソワレ、8/2(木)マチネ、8/5(日)マチネ、8/6(月)ソワレ
私のsongs祭(浦井祭ともいう)は終わってしまいました。
夏が終わってしまったような気がする。
キャスト:浦井健治man1、濱田めぐみwoman2、昆夏美woman1、米倉利紀man2
作詞・作曲:ジェイソン・ロバート・ブラウン
演出:田尾下 哲
ステージング:小野寺修二
今回は事前にオリジナルCDも購入し、曲を頭にいれてからの観劇だったのですんなり初日から世界に入り込めた(と思ったが、本当のところはどうでしょう)
ミュージカルと銘打っていても、台詞はなく、男女4人による現在や過去、現実と虚構を織り交ぜた実に個性的な作品でした。
まず感動したのは、この作品のために随分前からボイトレなどの準備をしてきたという浦井くんの声!
ポーンと高い音が綺麗に出ているし、表情も豊か。
こんな歌い方ができるのか~
これまでのミュージカル作品で聴けない歌い方をしている彼を見ながら胸を熱くする私(笑)
でも好きな場面は、ハイトーンではなくw、2曲目の「On The Deck Of A Spanish Sailing Ship、1492」の落ち着いた深みのあるソロ。
目を瞑ってずっと聴いていたくなる。あのあたりの音域が気持ちいい。
どの曲も難曲ばかり。うっかり鼻歌も歌えない。
さすがなのは濱田さん。歌いだすとパッと世界が見えてくる。独特の世界を自由自在に操っている印象。数を重ねるごとにますます鮮やかに意のままに歌っていた。
歌もさながら、印象的だったのは、照明やシンプルな美術。
そして小野寺さんが創り出す動き。
ステージングというのがどのあたりまでを指すのかがよくわからないのですが、斜めや上下の動きを効果的に使っているところが小野寺さんの特徴なんでしょうか。
今月末、KAATで上演される「ゲーム」を観に行く予定なので、そのへんもチェックしてみたい。
ちょっと実験的ともいえる作品。
幕が下りたとき、客席の戸惑いも感じた。
それぞれの曲に作者のメッセージも込められているが、それにとらわれすぎない想像力を観客に委ねている作品だと思う。
わかりやすいストーリー構成に慣れることなく、観る側も自由に受け止める力を持ちたいなと痛感。←今後も観劇を続けるために、私も感受性を豊かにしていきたいものです