2006/11/15(水)09:29
◆自殺する子供達の気持ち◆
最近、ひとつの自殺をきっかけに全国的に子供達の自殺が報じられるようになりましたね。
原因はほとんどが『いじめ』。
この問題を考える時、私たちは、人生経験を積んだ大人の目で、しかも冷静に捉えがちです。
例えば、『仮にいじめられて苦しかったとしても人生の長い年月からすれば、ほんのわずかな時期だけのことであって、自分の命をそのために犠牲にするほどのことではないはず』という主張があります。
確かに冷静に考えたら当然のことですし、その通りです。
しかし、自殺をしてしまった子供達の精神状態はどうだったと思いますか。
冷静に物事を判断できないほどの極限状態にある人間、しかも、人生経験の浅い子供達です。
あくまで想像の域を出ませんが、私が思うに、
彼らなりの『戦い』、しかも、テレビのニュースで全国隅々にまで行き渡るように報道されることを『期待』して、いじめをした相手に対する『社会的制裁』を世間に委ねるという目的のために、自らの命を投げ出してもかまわないと思ったのではないかと。
見方によっては、『報道』は言論の自由の名の下に真実を伝えるという役割を果たしている反面、いじめを苦にして究極の状態にまで追い込まれている子供達がそうした『自殺報道』を見たときに、どう感じるかということにまで心遣いができているのだろうかという疑問が起こります。
結局、『陰湿ないじめの被害者』はそれが陰湿であればあるほど、子供らしい素直な心が歪められて、『弱者』である状態から“最後の『攻撃』を開始しようという『決心』をさせてしまっていることと同じことになっているのではないでしょうか。
しかも、その最後の『攻撃』は、『命』という犠牲を覚悟するかわりに、『社会的制裁』という自分以外の絶対多数による制裁という方向によって行われることの『効果』への『期待』をきっかけにしているように思えてなりません。
自分の苦しい状況もメディアによって日本中、いや世界的に報道されることによって、
社会に『知ってもらえる』。 そして、社会の大きな力によって、いじめた相手に対して
極限にまで高めた制裁をしてもらえるに違いないと。。。そう信じ込んでしまったのではないでしょうか。
思春期の子供達にとって、『生きていればきっと明るい未来がやってくる』という言葉を大人たちから聞かされたとしても、目の前に立ちはだかる『大きな大きな壁』しかも、ただの壁では無くて、自分に攻撃をしかけてくる壁の強力な『圧迫感』を感じ続けてきた場合、もはや『正常』『常識』『常道』などというような言葉では片付けられないほどの極限状態にまで追い込まれているはずです。
究極の状態にまで精神的に追い込まれた時、たまたまテレビで報道された自殺報道を見た子供達は、『私もあんなふうに世の中に今の状況を知ってもらい、そして自分ではできない『攻撃』を社会の力によって行ってもらいたい』ということを期待しても不自然ではありません。
しかし、ひとつだけ子供達に判っていてほしいことがあります。
それは、事件や事故は『時』という目に見えない力によって『そのうち忘れられてしまう』ということを。
いくら報道されようとも、いくら自分の命という代償を払っていようとも、
『時』は確実に人の記憶を薄めて行きます。
結局、最後には『自殺』という代償を払ったにもかかわらず、その事件は埋もれていきます。
だから、
『それでも生きることを選び、生きて戦うことを選んでほしい』・・・・そう思います。
あらゆる生物にとって、生きることは『戦い』です。
つまり、生きること=戦うこと。 しかし、その戦いは『逃げずに生きて立ち向かい続ける』からこそ『楽しい』のです。 戦うからこそ、そこから工夫が生まれ、『成長』していくのです。
『生きる目的は、命の最後の瞬間まで成長し続けること』だといわれます。
確かにその通りだと思います。
ただ、『本当の戦い』は自分自身の心との戦いであって、誰か他の人と争うことではないはず。 中東地域で繰り返されている『復習の連鎖』を見ればそれが良くわかります。 残るのはただ悲しさとむなしさと増幅されていく憎しみだけです。そんな戦いには、やり終えた充実感もなければ、心の成長もありません。
今が苦しくても、きっと明るい明日が有る。
言い尽くされた言葉かもしれませんが、これは生きる勇気を与えてくれるとても素晴らしい言葉です。
子供達が『命』を犠牲にすることなく、命を大切にして決して諦めずに生き続けることを選んでほしいものです。
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