カテゴリ:オーディオ、ちょっとビジュアル
先日、ダイナ5555 7階に行きました。別に何を聴きに行ったわけでもないのですが、セッティングされていたのは、soulutionのフルシステム(私が気に入っている720プリアンプもあり)と、話題の2,000万円スピーカー The Sonus faberの組み合わせです。
クラシックをかけられて「どうです?」とたずねられても、それを理解する能力が一切ない私。ただその音は、昨今お目にかかる機会の少なくなった大型スピーカーの、振動面積の大きいスピーカーの再生音そのものです。それでいて音像がキュートで明確な点が現代スピーカーなのでしょう。”お目にかかる機会の少なくなった”とはいっても、我が家のPass labs Rushmoreもこの系統ですから、私には耳なじんだ感触ではあります。 ステレオサウンド誌177号を見ると、The Sonus faberとRushmoreには似ている箇所がいくつかあります。側板を薄目の積層板で作っているとか、琴型のフォルムだとか。 今はスピーカーは多様化の方向に進んでいると思いますが、Rushmoreが発売された当時は、”エンクロージュアは一切振動しないのが善”が流行の頃。Rushmoreも発売が10年早すぎたねぇ。アクティブ駆動も含めて、今ならもっと評価が高かったかもしれませんな。 クラシックは早々に止めて、このThe Sonus faberに似つかない、小規模の大貫妙子/Pure Acousticsをリクエスト、その中から数曲を聴きました。我が家でもよく聴く一枚。Vo.と最少楽器の構成なので、わかりやすいでしょう。もちろん対照として脳裏にRushmoreが浮かびます。 ビックリしましたね。 The Sonus faberの大型スピーカーらしからぬ音像定位の結び方が、ずいぶんとひんやりしたように感じたからです。大貫妙子のVoが涼しげ。夏場のクーラーではなく、ちょうどこの冬の時期厚着して、外に出た頬だけが冷たいみたいな、そういう感覚。おそらく世間一般ではThe Sonus faberの再生した、この大貫妙子が人肌の温い音なんですよね。 ということはつまり、The Sonus faberに比べていつも聴いているRushmoreの暑苦しいこと(爆 高能率ユニットの小出力アンプによるマルチ駆動なのに、音が汗で湿気て重く感じます(笑 比較って怖いわ(笑 他我が家にある何のソフトを聴いてもそうなのですから。 (原音にないかもしれない)微妙なライブ感が再生に動的熱気(動的が大事)を生むと思ったからこそのRushmoreの選択ですが、これは・・・やりすぎたか!? もちろんこの部屋と組み合わせたsoulutionの影響も大きいとはいえ、スピーカーの本質はなんとなくわかりますもんね。 上記したように大型スピーカーを耳にする機会は少ないですし、たとえ大型でもアルミガチガチのAnatのようなスピーカーや、Avangardeのようなホーンスピーカーでは、「牛肉と鯛、比べてどうかな?」と聞かれているようなもので、好み以外は比べにくいもの。 同系だと思ったThe Sonus faberだからこそ気づいた愛機Rushmoreの一面。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 12, 2011 07:24:31 AM
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