カテゴリ:オーディオ、ちょっとビジュアル
ステレオサウンド誌233号、冬号恒例の「ステレオサウンドグランプリ」で一番興味を引いたのは、UESUGI(上杉)のモノラル・パワーアンプ U・Bros 333 OTL。自分の大好きな真空管 6C33C-B を使ったOTL(アウトプット・トランス・レス)方式、そしてUESUGIらしいコンパクト・デザインに萌えた。製品情報はぜひこちらのPDFを見てほしい。
UESUGIアンプならば、動作安定性は真空管アンプとして信頼できる。ペア2,000,000円という値段は決してかわいくないが、昨今の輸入アンプの高騰を考えると、むしろ割安に感じる。発熱の凄さは容易に想像できるものの、(予定はないにせよ)次のアンプはこれに決まりだな。 我が家にも6C33C-Bアンプはある。これはステレオ・ヘッドホンアンプだが、0.7W程度の出力があるためスピーカーを鳴らすこともできる。ただし、この出力では普通のスピーカーで十分な音量を得るのは難しい。そのため、高能率ユニットや軽いコーンを持つスピーカーを用い、小音量再生と割り切った使い方が求められる。 例えはPHL社のユニットを使ったシステム。 メインに使っている Pass Laboratories Rushmore があまりによかったため、これをサラウンドで楽しみたいと考え、Rushmoreに使われているフランスPHL社のユニット1060を直輸入したのは、もう15年以上前のことだ。当時のブログには4本購入と記していたが、手元には6本あるため、後から追加したのかもしれない。 その後、長岡鉄男式リアカノンのような共鳴管式エンクロージャーを自作し、リアスピーカーとして使用していた。また、現在AE2 Signatureを駆動しているPass Laboratories Aleph 3は、元々このリアスピーカー用に使っていたパワーアンプだったのだ。 なぜそのリアスピーカーを止めたかと言えば、共鳴管式の特性上、管長を確保するため高さが250cmと非常に高く、設置の安定性に欠けていたからだ。そのため、2011年の東日本大震災の際にあっけなく倒れてしまった。 現在でもAleph 3の天板には、倒れ込んだ共鳴管の傷が残っている。傷は残念だが、あの地震ではこの程度で済んでよかったとも言える。地震後は危険性を考慮せざるを得ず、この共鳴管式スピーカーは解体・廃棄となった。 もっとも取り外されたPHLユニット4本は、今はAE2 Signatureのリアスピーカーとして活躍中で、全く無駄になっていない。こちらのエンクロージャーは市販の密閉箱だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 13, 2025 12:00:25 AM
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