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母が介護付き有料老人ホームに入居する際、今後両親に起こりうるさまざまなパターンを考えた。私と弟の兄弟二人で介護を支える必要があるからだ。
老人ホームに入居したからといって、やることがないなどあり得ない。契約周り、母の症状の変化に対する医療的判断(健康診断、歯科検診、ワクチンを打つか否か等々)、衣替え、お見舞い、金銭管理── やるべきことは尽きない。それ以外にも施設からの色々な連絡もあるし、母からのリクエストも当然ある。 特に金銭の問題は、綺麗事では済まされない。民間の老人ホームは当然サービス業でありボランティアではない。そんなことを福祉に携わる方にさせてはいけないのだ。 年金収入に頼る両親の資産には限界があるし、息子でも、親名義の銀行口座、証券口座、保険や不動産を安易に動かせるわけではない。やってみれば分かるが、これらがなかなか難儀する。 もう一つ、父のことを考える必要があった。母より5歳年上の90歳の父は、当時まだ元気で、一人で暮らしていた。しかし、その生活がいつまで続けられるのか。本人は「迷惑かけずにポックリ死ぬから」と言っていたが、そもそももう迷惑はかかっていたし。 その父が今年1月末、閉塞性脳梗塞で倒れた。 詳細は書きにくいが、たとえ一人暮らしでも、ポックリ死ぬのは難しいらしい。 救急病院に搬送されたときは、話すことも動くこともできない状態だったという。 18時頃 連絡があり、兄弟で対応。早急な対応を要したため、病院からまず電話で症状説明を受け、手術(治療方法)同意するなど、慌ただしい夜を過ごした。 搬送から2時間半後には緊急カテーテル手術が行われ、血栓を除去することができた。血流はあるとのこと。 ただ、後日主治医に見せていただいたMRI画像では、前頭葉を中心に素人目にもわかる梗塞巣がかなり広がっていた。心房細動の所見はなかったそうだ。それでも血栓は飛ぶのだな。今後のリハビリに期待はかけるが、当人努力含めて厳しいことは説明の端々から感じることはできた。 その後に、ここ20年くらいの国内高齢者の脳梗塞や高次脳機能障害、疫学の論文にも目を通したが、閉塞性脳梗塞という疾患は、しかも年齢的にも楽観視できる要素はなさそうだ。これはなかなか回復は難しそうだと思った。 両親二人の介護が必要になるパターンは当然想定していた。ただ、母が大腿骨骨折で立てなくなった、わずか8ヶ月後に父まで倒れるとは、これは思っていたよりももずっと早かった。 術後、ICUからCCU(心血管疾患の集中治療室)、そして一般病棟へと移った。ちょうど1週間ごとに病棟が変わったところをみると、回復したからというより、これが病院の通常なのだろう。 肩も股関節も大関節は動かせるが、末端は動かない。声は出せても、何を言っているのか聞き取りにくいため、会話が成立するとは言い難い。もともと耳が遠く、補聴器を使っていたので、なおさら意思疎通が難しい。口から食事が取れないことを心配したが、それはある程度はクリアできそうだ。ただすでに痩せたように見える...。 短期間でこういうことが母父と続くと、次に何が起こるかは割とリアルに想定できる。脳梗塞の場合、二次救急の入院の目安は28日、リハビリテーション病院は150日、症状によっては180日が上限。大腿骨骨折の母は14日/90日入院だったから、まだ将来の選択に少し余裕がある。 リハビリ病院は救急病院側が紹介してくれるものの、その選択含めて転院も楽ではない。すでに母の入院していたリハビリ病院は父の症状は受け入れ不可とのこと。新しい病院対応が必要となる。それらがわかっているだけでもまだよいとしか言いようがない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 25, 2025 11:46:07 PM
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