カテゴリ:音楽
レコードに木工ボンドパックをしようと思ったのは、自分の中では少しだけ高いレコードだったからだ。「少しだけ高い」とは、定価よりも高いことを指す。レコードも昨今プレミアが付いているものは多いし、相場も上がっているから、そんなものは珍しくもない。
さて、自分が買ったレコードで一番高いものは忘れもしない。 それは『Gerry Mulligan And His Sextet / Mainstream of Jazz』(MG 36101 US) だ。メンバーは Gerry Mulligan (bs)、Zoot Sims (ts)、Bob Brookmeyer (v-tb)、Jon Eardley (tp)、Don farrah (tp)、Bill Craw (b)、Peck Morrison (b)、Dave Bailey (ds) で、1956年1月と9月、NYC録音だそう。 ![]() 購入は今から30年前、新宿の今はもう無きJazzレコード店。ここの店頭でピカピカの盤(マトはA1/A4)を見つけた。というか Mainstream of Jazz には国内外問わず、この1枚しか巡り会ったことがなかったから、中の楽曲がいいか悪いかも知らないのに 心動いた。 今は Mainstream of Jazz を聴く方法は色々ある。サブスクでも聴ける。ただし90年半ばだとJazzのマイナー盤がCD化されていくのはまだまだ先の話だし、マイナーは国内レコード盤もなかったし、検索もできなかったから、当時はもう見つけたら買うか逃すかの二択しかなかった。障壁が低ければ、そんな燃え上がり方もしなかっただろうに。 値段は20,000円だった。 当時はGerry Mulligan(ジェリー・マリガン)のファンでコレクターだったから、勢いがあったのだろう。ただそれでもレコード1枚に、30代の20,000円は高い。値段で1週間ほど悩んだ。 今、このレコードの相場が上がっているのか下がっているのかは知らない。Gerry Mulligan ご本人自体、ファンだという人に会ったことがないから、上がってはいないか。1996年にお亡くなりになったので、購入時がピークかもしれない。 当時は本当に良いものを買ったと満足した。1万円を超えるレコードが買えた自分にも満足した。 ではその20,000円のレコードをすごく聴いたかというと、全然そうでもない。この30年で10回くらいかもしれない。完全に"買って満足"の盤だ。 ただただ大事に取ってある。 今回も聴かずに写真だけ撮ってしまい込んだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 3, 2025 07:06:50 PM
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