テーマ:介護・看護・喪失(5454)
カテゴリ:その他
旅行にしてもオーディオにしても、楽しい毎日を送っているようにBlogを書いている。が、リハビリテーション病院にいる父と施設にいる母が頭を離れることはない。
まず息子として当然気になる。それに在宅介護でないにしても問題は山積みで、家族(身元引受人)が判断すべきことも多いし、施設や病院とのやりとりにも時間を取られる。(他にも両親本人の同意が必要な手続きや資産管理も大変。そのうち書く予定) 要介護者を抱える立場になれば、多かれ少なかれ誰しもこうなると思う。 それも一人でも荷が重いのに、同時期に両親二人ともとなると……。 そんな父が4月に「要介護5」の認定を受けた。側から見ていても想定はできた。 何が要介護1で、何が要介護5なのか、介護に携わっていない人には分からないだろうし、制度自体も知らないと思う。自分も、母が開腹手術をして歩行困難となり在宅サービスの利用が必要になったことで、初めて「要支援・要介護」について勉強したくらいだ。これは当事者になってから真剣に学ぶことだ。 ごく簡単に言えば、要介護5とは「健康上の理由で自立した生活が困難で、日常生活のすべてに介護が必要な人」だろうか。 面会すると、父は意外と元気だ。2月の手術直後とはまるで違う。よくしゃべる。内容が乏しいのと同じ話の繰り返しが多いだけだ。車椅子や歩行器を使った移動は、要介護3の母よりもしっかりしている。元々の体力差もあると思うが、性格の違いもあるのだろう。うちは極端で、母は超びびりでネガティブ、父は無神経でポジティブなのだ。 ただし、父の心身機能の状態は芳しくない。摂食嚥下障害、関節可動域制限、運動機能障害(麻痺・運動失調)、感覚機能障害(表在覚・深部感)、高次脳機能障害(記憶・注意・失認)、見当識障害、記憶障害などなど。 特に最後の3つは深刻だ。話はできるが内容が通じなかったり、理解できなかったり、覚えていられなかったりする。90年分の知識と経験はあるが、短期記憶が乏しく問題解決はほとんどできない。でも コミュニケーションの表出は悪くない。 日常生活活動動作FIM(Functional Independence Measure)は126点満点で41点。各項目の点数も合計も、リハビリ病院入院当初から変わっていない。 もう1カ月ほどはリハビリの様子を見ると思う。でも90歳がそうそう劇的に回復するとは思えない。それは担当医師も共通の見解だ。 それでも医学は本当にすごいと思う。脳塞栓で画像上驚くほど梗塞巣が広がっていても、手術や治療で人は生きていけるのだなと、感心する。 そしてそろそろ、病院側と「退院後どうするか」の具体的な協議に入る。今の入院先でも、薬剤費やおむつ代を含めて月に20万円ほどかかっているし、要介護5となると、退院後の選択肢はさらに狭まる。金額も母親に比べて上がる。この額は当然二人の年金だけでは補えない。 やはり病院にいる父と施設にいる母のことは頭を離れないのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 4, 2025 01:15:04 AM
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