ラウンジプレイヤーの日常

2007/07/17(火)02:35

Amazing Grace

音楽(182)

カルチャーセンターで教えている生徒さん(50代前半女性)が 今月いっぱいでレッスンを辞めることになりました。 その方は結構な田舎の地域にお住まいなのですが、この度マンションを 購入されて、少し離れた地域に引っ越すことになってしまったので レッスンが続けられなくなってしまったとのことです。 マンション購入は「定年後は便利な街で暮らしたい」という旦那様の 強い希望だったそうで、引越しに際してこの生徒さんが所有している グランドピアノも処分せねばならなくなったらしく、とても 残念そうでした。 大人の生徒さんは本当に一人一人やりたいことがバラバラで、 この方は、最初は弾き語りがやりたいということで入会されたのですが、 途中からはご自分で連弾用の楽譜を持ってくるようになって、 最近はずっと連弾曲をレッスンしていました。 私もたまにレッスンで連弾曲をやることはありますが、そんなに 頻繁にやっているわけではなかったし、何よりこの生徒さん、ピアノの 経験がそこそこあるだけに、持って来る連弾曲のレベルも程よい感じで 私自身毎週のレッスンで連弾できるのがとても楽しかったです。 そしてこの生徒さん、たまにレッスンのときにお友達を連れてくることが あるのですが、今日はお姉さん同伴でレッスンにやってきました。 お姉さんはレッスン中、ずっと静かに見学されていましたが、 レッスンが終わったときに、生徒さんから「うちの姉、せっかく今日遠くから 来てくれたから、先生何か1曲弾いてあげて」というリクエストが来ました。 突然のリクエストに、何をやろうかな~と少し迷いましたが、弾き語りで 「Amazing Grace」をやることにしました。 そして1曲演奏し終わり後ろを振り返ると、お姉さんの方が号泣しているでは ありませんか…! なんだか、自分の演奏でここまでダイレクトな反応を目の当たりにしたのが 久々な気がしたので、私自身も驚いてしまいましたが、やっぱり 音楽を続けてきて良かったなと思える瞬間ってこういう時だなぁと しみじみ感じてしまいました。 「今日ここに来て本当に良かったわ。ありがとう」と泣いたままお礼を 言われて、泣いたまま部屋をあとにされましたが、私の方こそ感謝の気持ちで いっぱいになりました。 そして自分の心にも喝が入った感じです。 もっと良いものを人に届けられるように精進!ですね。

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