実家、次のステージへ その3。工房に生まれ変わります。
1月31日(火)先日、内覧が立て続けに入ったというお話を書きました。その初日の土曜日に見に来てくれた方がとても気に入って、なんとその場で即決だったそうです。内覧が入っているのならと片付けに向かっている車中で、「決まりましたよ」の連絡でびっくり仰天とりあえず写真とか超個人的なものだけ持ち出そうと思って向かったはずが、残置物の見積もりをするので「今日以降残っているものは不要という状態にしてください」という不動産屋からの依頼により、近所のおばさんたちを巻き込んでの最後の片付け大騒動と、最後のネーブル大量収穫と相成りました。………………購入してくれたのは、浜松市の市街地で(しかも2号娘が住んでいたすぐ近所)藍染を本格的にやっている方。「土間のある作業場が欲しい」と願い続けていたところ、我が家にたどり着いて一目で気に入ってくださったとのこと。しかも、しかもですよ。実家のお向かいさんの同僚の、娘さんでした正しくは、お向かいさんとはそこが実家の方のことなのですが、たまたま、田舎だけどいいところだからと誘われてお母さまが遊びに来るときに娘さんもついてきて、まずのどかな地域を気に入ってくださっての、実は我が実家が売りに出ている話を聞いて、理想通りだったので即決!と相成ったのだそう。そんな意外で身近で、願ってもないご縁があったとは…………………先日の日曜日、契約に行って先方とお会いしました。双方契約手続きを終えて、では面会しましょうとなっていざご挨拶をしたら、自分でも驚いてしまったんだけど涙があふれて止まらなくなってしまいました。一時はどうなることかと思った、古くて特殊なつくりの家。どの不動産屋にも扱いを断られ、八方塞がりだった夏。今回お世話になった不動産業者さんに依頼して光が見えた秋。寂しくなった山間部の過疎地域で、できれば人が集まるような用途で使ってもらえればと願っていたまさにその通りに、買ってくださった方も願ってこれからを考えていることを知り、これは両親が空の上から繋いでくれた、ご縁なんだと思いました。来月中旬に引き渡しが終わったら、リフォームに入り、まずは工房として使っていずれは移住する予定とのこと。とても話が弾んだので、思い切ってこう言ってみました。「実家の次のステージが見たいので、よかったらリフォーム後を見に伺ってもいいですか?」そしたら、是非是非!これからもよろしくお願いしますとのありがたいお言葉をいただきました。実家がなくなることは寂しいことだけど、実際に買主さんとお話して、この後が心から楽しみになりました。……………お父さん、お母さん。2人が大事に守ってきた家は、今度は藍染工房に生まれ変わります。大切に使ってくれる人が、現れましたよ。実家の町は高齢化で寂しくなったけど、若い人たちが移住やUターンで町を盛り上げようと頑張ってくれていて、今度の方もその仲間入りしてくれそうです。安心して、空の上から見ていてください。