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あぐらンジュブログ

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STMB:四国学院大学

サマータイムマシン・ブルース(STMB)からは、
まず四国学院大学編。

●ホワイトハウス
●SF研究会部室#1
●SF研究会部室#2 タイムマシン
●SF研究会部室#3 ロッカー
●SF研究会部室#4 ホワイトボード
●SF研究会部室#5 ハリキリスタジアム
●四国学院大学 講義室・ガラクタ置き場

映画「サマータイムマシン・ブルース(STMB)」とは、
本広克行監督が、郷里の香川県でオールロケしたタイムスリップ青春コメディ。



ヨーロッパ企画の舞台劇が元ネタなので、
ほとんどのシーンが大学内、とりわけSF研究会の部室で展開する。
その他のロケも主に善通寺市の狭い範囲内で行われているため、
簡単にロケ地巡礼が行えた。

●ホワイトハウス

whitehouse

上がその主な舞台となるサークル棟として扱われた建物。
四国学院大学の通称ホワイトハウス(旧法人事務部棟)
そして映画の冒頭、SF研究会の「躍動感の無い野球」が、
このホワイトハウスを背景にした広場で行われていた。

●2号館(大時計)

tokeidai

同じく四国学院大学2号館。映画のオープニングで、
バック・トゥ・ザ・フューチャーを思わせる時計台のように映る。
この大時計は映画撮影用に特注して付けられ、寄贈。
戦前、第11師団騎兵隊兵舎として使用されていた歴史ある建造物で、
国の有形文化財に指定されている。

●ホワイトハウス玄関

wh_entrance

SF研究会部室があるホワイトハウスの玄関内部。
映画では野球撮影会終了後、カメラクラブの伊藤唯(真木よう子)を
SF研が囲み「どうだった」と尋ねた後、
「ビンビン、来てた」と色っぽく答えるシーンが撮影された。

ホワイトハウスは近々取り壊されるため現在は機能していない。
そのため、このような物置状態で暗い(笑)

●ギンギンと河童さま

gingin

SF研究会手前の写真展示室に安置されたギンギンと河童さま。
メイキングの展示写真達は撮影不可だったので、オブジェのみ撮影。

本広監督作品にしばしば登場するカエル同様、
ギンギンはSTMB以降、チョコチョコ顔を出すキャラ。
映画では薬局の前に置かれたキャラクターオブジェとして使用。
石松大悟(ムロツヨシ)によって強奪される(笑)
当初、舞台同様にカエル型オブジェの予定だったらしいが、
現実にコルゲンが盗難されているため、
洒落にならないという理由でギンギンに変更されたそうだ。

河童は劇中、最も壮大なタイムトラベル(笑)の証となる像。
冒頭の野球シーンで球が当たってコケる。
その球を打った曽我(永野宗典)は河童様の祟りに・・・。
もともと河童様が置かれてた場所は映画公開後、図書館が新築され、
このカメラクラブ暗室跡(写真展示室)へ移設されたようだ。
なお、背景の暖簾はオアシス湯で使用されたもの。

ちなみに、
ホワイトハウスは8月いっぱいで取り壊される予定だったが、
映画「UDON」公開に伴うSTMB再上映などで延期。
そのおかげで今回の取材が辛うじて実現した。


●SF研究会部室#1

いよいよ、あの「SF研究会」部室内部へ潜入!

映画等ではよく、外観部分と内部は別セットだったりするが、
このホワイトハウスとSF研の場合は位置関係までもそのまんま。
(隣のカメラクラブ暗室の位置関係さえも!)
それによって自在なカメラワークが実現している。
例えば、部室の外から窓を通って内部を映すといったように。

bushitsu01

上の写真が、そのSF研の部室。
見学時は暑かったので、わさわざ冷房もいれてくださった(感謝)
ロケセットとして残されたといっても、
実際の撮影時とは異なる部分も多い、仕方の無いことだが・・・。

例えば、手前にスロットマシンが見えるけど、
撮影時にはテーブル型ビデオゲームが置いてあった。
(ただテーブルとして使用してる状態で)

また目立つ相違点としては、
奥のピンク・ロッカーにかけてある水色の水着用人体ディスプレイ。
それに巻き付いてるポトスのような人工観葉樹は、
もともとビキニの形に巻いてあった(笑)
あとテーブルの上にタマゴボーロ(?)の入った大きな球状ガラス瓶があった。

bushitsu02

部室内の逆サイド。
奥のスチール棚には撮影時になかった白衣が掛けてある。
これは劇中、ホセ:保積教授(佐々木蔵之介)が着ていたものと推測。
逆に撮影時になかった物が見られるのは保存セットならでは。

また、長机の下にドラムが収められているが、
このドラム、映画では玄関入ってすぐの踊り場に
放置されていたモノと思われる。これも保存物ならではの配置。

中央のテーブル周辺は立入禁止で踏み込めず、
この角度の写真では解りにくいが、
スチール棚の奥にはカメラクラブの暗室入口がある。
現在では写真展示室となっており河童像横の扉と繋がっている。

●リモコン

remocon

そしてストーリーの軸となるリモコン。
リモコン故障の原因となったコーラのボトルも添えてある。
気の効いた演出に感謝(笑)

●クーラー

cooler

そのリモコンでしか操作できない古いクーラー。
「こいつエライ」等の落書きが、その重要度の高さを表わしている。

また、ガンダムポスターは数カ所に貼ってあるが、
(二番目写真、ホワイトボード上でめくれてるのもガンダムポスター)
BGMにも機動戦士ガンダムの曲「潜入」と「ホワイトベース」が
派手に使われている。
本広監督はガンダムのファンとして知られてるそうだが、
特別に使用を許可してくれたアニメ製作会社「サンライズ」への
感謝が込められているのかもしれない。

そして、いよいよタイムマシンの全容が明らかになる!


●SF研究会部室#2 タイムマシン

そしてついにロケ地巡礼隊は、あのタイムマシン本体を捉えた!

timemacine1

ジャカジャン! これが突然現れたタイムマシン(実物)
スゴイ、スゴ過ぎる、科学技術を結集して作られた夢の乗り物。
あきらかに座イス使ってるし!!!
(座椅子の柄は映画とは若干異なっている)

小泉(川岡大次郎)ひらめく「SF研に・・・、タイムマシーン」
SF研一同「・・・・・・ぉぉぉぉおおお」(笑)

2005年公開映画のタイムマシン出現場所へ同様に今も鎮座。
まるでタイムトラベルして2005年の夏へジャンプしたかのよう。

見てのとおり一人乗り仕様ゆえ、
ズッコケ三人組+甲本(瑛太)4人が乗ろうとした時、
伊藤唯(真木よう子)にその様子を「暑苦しい」と指摘される(笑)
その言葉で甲本は乗るのを諦めるのだが・・・、
なんと、後に映画では最大五人が乗ることになる(笑)

実はその時も6人目に甲本が乗ろうとするが、
乗り切れず、弾き出されてしまう。甲本君ひさーん。

timemacine2

チェーンが張られ背後へ回り込めなかったので、
これがギリギリの構図。
円盤の裏に電球が数個配置されているのが視認できる。
タイムリープ時に回転する円盤だが、電球を光らせることによって、
その回転する様子が視覚的に演出されていた。
映画では電球が目立たないよう工夫して撮影されているのが解る。

コントロールパネルのダイヤルは「0819」「00」
その年の8月19日、リモコンを取りに行く日付だ。
しかし時計に関してはアバウトだったようだ(そこまで言うか)
映画では田村(本多力)がタイムマシンに乗って来た時点で、
既に午後2時を回っていた(一応ね)

あと厳密に言えば、レバーが上「FUTURE」へ向いてるので、
本来、その年の8月19日を過ぎたらレバーを下げねばならない。
しかし、やはり絵的には上がっていたほうが嬉しい。

timemacine3

映画同様、手前にはシルバニア・ファミリーも置いてある。
もちろんそれを見ながら
「と言いつつシルバニアを動かしたりして、と言いつつ、と言いつつ」
と言いつつゴッコ、して来た(笑)
注:モノに触れてはいけません。フリをしただけです。

そして巡礼隊は部室内のさらに細部を探る!


●SF研究会部室#3 ロッカー

SF研究会部室編、今度はロッカーへ、ズームイン!

locker1

映画ではタイムマシン、リモコンについで重要な役割を果たす。
中へ身を隠す甲本(瑛太)にとってこのロッカーは
もう一つのタイムマシンと言える。
そ、それにしてもスゴイ塗装。なにげに汚いし(笑)

locker2

ロッカー内部も見せてもらえた。
おおおっ、中も抜かり無く塗装してあるぅぅぅ。
この、内側に描いてある宇宙人は見たことありますねぇ。
たぶん、よく知られた「宇宙人イラスト」と思われる。
ケロロに登場した旅番組レポーターもこれを元にしてました。
ところで、
扉の内側に「苦しーい」という文字が小さく書かれてますが、
これは瑛太の直筆だそうです。
写真では解りにくいが「苦しーい」の下に瑛太のサインが見える。

senmenki

ロッカーの周辺にはオアシス湯へ行った時の風呂桶が置いてある。
写真に写ってる以外にも桶は、
ロッカー上へ金属製、手前にオレンジ(ロッカー外観写真参照)がある。
そして写っているこの黄色の桶が瑛太の持っていた物。
「お前、やっぱ盛り上げるなぁ」とSF研一同を感心させた逸品である。
(なお、ヴィダルサスーンは風呂で盗まれた事になってるためか、無い)

そして巡礼隊は、さらに細部へと眼を向ける!


●SF研究会部室#4 ホワイトボード

SF研究会部室編、続いて板とかポスターとかへ注目!

whiteboad2

上の写真が意外と重要なホワイトボード。
新美(与座嘉秋)に「未来人参上」と落書きされた後の状態。

<ボード等を手掛りに部室内の時間設定を考察してみよう>
1.タイムマシンが部室の中に有る
2.ボードのテーマが「写真撮影でしたいこと!」である
3.「未来人参上」の文字が既にある
4.タイムマシンの行く先(あるいは来た)が、その年8月19日
以上の事から、次のような結論に達した。

それが8月20日ならば、
曽我(永野宗典)が最初のタイムジャンプで昨日へ向かう直前。
それが8月19日ならば、
甲本(瑛太)が保積(佐々木蔵之介)からリモコン破壊の事実を聞いて帰った時。

なお、ボードに書かれたテーマは曽我が最初の時間旅行から帰った後
「タイムマシンで行きたいとこ」に変わり、それもすぐ消された。

そして消されたホワイトボードだが、
映画では「未来人参上」の文字だけ消えずに残ってしまう。
印象的なのは、一度逃げ出した田村(本多力)が部室へ帰って来た時に、
未来人(田村)の横でボードの文字が未来人参上になってるシーン(笑)
この「未来人参上」は油性で書かれ、消せないという設定らしい。

内容をよく見ると、
テーマの「写真撮影でしたいこと」は多数決によって野球に決定、
後にアミダクジでチーム分けされた事が解る。
なお、投票において石松は一度「相もう」へ入れたあと、
訂正して「警泥」へ一票を投じたようである(笑)
ちなみに警泥(けいどろ)とは、
地方によって様々な呼称がある事で知られるチーム対抗オニゴッコ。

ところで、このボードの「写真撮影でしたいこと!」だが、
詳細に比較してみると撮影時そのままというわけでなく、
極めて忠実に再現されたものだと解る。(考えれば当然なのだが)
再現した人、ご苦労様です(マジ)

poster

壁に貼られたポスターには、あの名作「マタンゴ」が!
ちょっとB級な臭いのする日本の古典SFと、
スピルバーグの大ヒット作「ET」が並んでいるのは、
もしかして、STMBの心意気を象徴したかった?

実際の映画では、この場所にポスターはさらにもう2枚あった。
うち1枚は首無しガンダムによるラストシュートのポスター。
なんと、ここにもガンダム・ポスターが貼ってあったのだ。

ロケセット保存公開時点で、この上部にエアコンが新設されている。
憶測だが、
それによってポスターを貼るスペースが上下方向に足りなくなり、
そのせいでガンダムポスターは撤去されたのかもしれない。

busitsu_oku1

映画ではほとんど映らない部室の奥。
手前がタイムマシン、右がロッカー、その奥スペースを、
まるで隠そうとするかのようなレイアウトである。

busitsu_oku2

そして少し左へ振ったアングルが上の写真。
やかんが置いてあり、そこが給湯スペースだったことが解る。
SF研においては唯一、生活感を漂わせる場所である。
だから、目立たせたくなかったのだろうか(笑)

当初は撮影後、元へ戻すことを前提にしていたと思われ、
水回りはなるべく動かしたくなかったはず・・・。
だからこそ、ほとんど映りもしなかったし、
セットとしては隠されるような扱いだったのかも?

なお、この窓際部分、
撮影時には小型冷蔵庫の上にテレビが置かれたり棚が違ってたりで
大幅に違っているけれど、
映画で目立たなかったせいか全く気にならない(笑)


●SF研究会部室#5 ハリキリスタジアム

SF研究会部室編、引き続き小物類に注目!

harikiri

よく見ると手前に、
曽我(永野宗典)最初のタイムジャンプを証明した重要な写真がある。
野球の背景にホワイトハウス玄関が写った例の写真。
もちろん、見学用セットとして飾られたもの。

また、それら写真の陰になって気づかなかったのだが右隅に、
あのファミコンソフト「ハリキリスタジアム」がギリギリ写っている。

あとテーブル中央に角張った瓶が見えるが、
たぶんコレが、映画では球体だった瓶の代用品と思われる。

othello

クーラーが壊れた翌日、暑さに耐え四人が囲んでいたオセロ。
「白とか黒とか、どうでもいいよ!」の名台詞はここから発された。
実際、この狭い場所に四人居たと思うだけで暑苦しい(笑)
オセロを囲む四人の顔をアップでパンする映像は
特殊な小型カメラで撮影されたそうだ。
狭いからね・・・。

busitsu_soto

部室の外側、ズッコケ三人組がタイムジャンプしたのはここ。
新美(与座嘉秋)がケチャと戯れたりもした(笑)
あと、管理人:川下大洋が「何コレ?」とタイムマシンを見つけ、
隠すために曽我が無理矢理99年前へ飛ばされた場所。

映画では99年前の沼へ落ちた曽我が咄嗟に現代へ戻れたのだが、
下がっていたレバーを上げさえすればよいわけで、納得。
よく考えてますね。

また、部室の外で飛ばされた曽我が、
帰って来た時には部室の中だったのですが・・・、
それは沼で横へ流されていたからだとか。これまた納得。
しかし、まぁ、実際には部室の床に埋まってしまうはずだが(笑)
(それを言えば地球は自転・公転してるし宇宙は膨張してるとか)

巡礼隊の探検はさらに続く!


●四国学院大学 講義室

つづいて四国学院大学構内を散策!

kougisitsu

ホセ:保積光太郎(佐々木蔵之介)が
タイムパラドックスについて説明した講義室。
映画館の主人(三上市朗)も仕事を放ってまで聴く(笑)
もし彼にそのことをツッこんだら、たぶんこう答えたに違いない。
「そりゃ聴くだろ、油断してるんだから」

ホセ&講義室は後に映画「UDON」でも少し登場する。
UDONにはSTMBの出演者が主役を除きほとんど出演してるが、
大半は役もそのまんまなので、見つけると嬉しくなる。
それが、オアソビ好きの本広ワールド???

●ガラクタ置き場

garakuta_okiba

部室を涼しくするための物を漁ったガラクタ置き場。
ここで扇風機の残骸が幾つも試された。

whitehouse2

大学からは最後にもう一度ホワイトハウスの遠景。
右に写っている新図書館は映画撮影時には無かったもの。
新品の外観なのに、まるで樹木で隠すかのように植えられている。

この芝生広場は木に囲まれ、背景に山が迫っているため、
映画を初めて観た時は山中の学校かと思った。
しかし実際は善通寺の街中に位置している。
だから映画同様、大学を出たらすぐ商店街とかあったりする。
もっとも学生には正門前のコンビニで事足りてるようだったが(笑)


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