人形劇『三国志』
昔NHKで放送されていた人形劇ドラマだ。オープニングといい、エンディング曲といい、全てが素晴らしい傑作だ。人形も川本喜八郎氏の手によるもので、精巧かつ人間味のあふれる素晴らしい造形であった。この作品を見るまでは、俺は「三国志」について断片的な知識しかなかった。この人形劇は本来児童向けに作られたものであるため、随所に本編とは関係ない演出が入る。某漫才コンビのくだらない説明が苦手であったが、それさえ無視すれば十分楽しめた。ここから俺は「横山光輝三国志」を読み始め、ゲームなどにどっぷりはまっていった。この人形劇の原作となったのが立間祥介訳の「三国志演義」であった。俺は大学の第二外国語で中国語を受講し、立間祥介先生に中国語を教わった。俺は休み時間になると先生に「三国志」の話を聞いたが、首を振って教えてくれなかった。それでも敬愛する先生に中国語を教わったおかげで今もほんの少しなら中国語が理解できる。