三つ子の活字中毒百までか?

2021/01/27(水)08:11

at Home(アット・ホーム) 本多孝好

日本語本(195)

【送料無料】at Home [ 本多孝好 ] at Home(アット・ホーム) 本多孝好 ブロ友&小説すばる友のくれぱすさんがブログで紹介されていて、 面白そうだし、本多孝好さん好きだし、で読んでみました。 家族をテーマにした短編集です。 「at Home」、「日曜日のヤドカリ」、「リバイバル」「共犯者たち」 の四編載っています。 どれも面白いですが、表題作の「at Home」が一番印象深いです。 淳坊と呼ばれている主人公は、父さんと母さんと、 妹の明日香、弟の隆史の五人で暮らしている。 父さんの職業は泥棒。空き巣だ。 母さんの職業はこれまた人には言えないもので・・・・。 という話ですが、この家族があっと言う秘密を持っています。 それぞれの事情が絡み合って、重大な事件を引き起こします。 しかし、何よりも家族の絆を大事にする面々の行動が とても素敵で、胸が熱くなります。 この家族構成、「ストレイヤーズ・クロニクル」にも 通じるものがあって、本多さんのテーマなのかな、と思ってしまいました。 「日曜日のヤドカリ」は子持ちの年上の女性と結婚した男の話。 女性の子供が娘なのですが、二人の変わった関係がとても面白い。 とても仲が良くて、良い関係だなあ、と思いましたよ。 最後何事もなかったかのように振る舞う二人が素敵でした。 「リバイバル」は一番悲しい話ですかね。 人生は辛いものだ、と痛感させられます。 最後の「共犯者たち」は痛快な話です。 いや、話はちょっと辛い、というか悲しい話なのですが、 主人公達の行動が痛快なのです。 特にお母さんが賢くて、度胸があって、秘密も持っていて、 と印象深い人物でした。 くれぱすさんもおっしゃっていますが、普通ってなんだろう?と思います。 家族ってなんだろう?とも思いますね。色々考えさせてくれる短編集でした。 どれも暖かい話で、読むと何だか希望がわいてきます。 くれぱすさん、ご紹介ありがとうございました。

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