三つ子の活字中毒百までか?

2014/08/18(月)22:51

「縞模様の霊柩車」 ロス・マクドナルド 

英語本(35)

The Zebra-Striped Hearse-【電子書籍】 The Zebra-Striped Hearse Ross Macdonald  邦題:「縞模様の霊柩車」 ロス・マクドナルド 1962年の作品。 「さむけ」「ウィチャリー家の女」が猛烈に面白かったので、 評判の良い「縞模様の霊柩車」を読んでみました。 これがまた飛び切りの一級品でした! 大金持ち・ブラックウェル大佐の娘・ハリエットが 得体の知れない絵描き・バーク・デイミスと言う男と結婚すると言い出す。 大佐は、バーク・デイミスがハリエットのお金目当てで結婚するのだと言う。 大佐の命令で、バーク・デイミスを調べるアーチャーは、 バーク・デイミスの周りで殺人事件が連続していることに気づく ハリエットは大丈夫なのか?・・・・。 という話しです。 いつもなら失踪した人間を探すことから始まるのに、 今回は失踪する前から関わっているという、変形の形。 あちこちに飛んで、バーク・デイミスを調べるアーチャー。 色々なことが次々と明らかになってきます。 登場人物も次々出てくるし、調べれば調べるほど訳が分からなくなってきて、 後半まではちょっと退屈な感じでした。 アーチャーの捜査は、ひたすら人に話を聞くこと。 聞いて聞いて、聞きまくります。 個人情報がダダ漏れで、誰もがペラペラとしゃべるのが気になりますが、 次第に明らかになっていく過去は、衝撃の連続。 物語の8割を過ぎた当たりから、話しが急展開。 今迄バラバラだったモノが繋がってきます。 この辺からは無茶苦茶に面白くなってきて、 ここからはページダーナー! 例によって、犯人が判明してから、どんでん返しの連続! 最後はあまりにも意外な犯人が明らかになります。 全ての謎が解ける最後。 ジグソーパズルを組み立てているような小説で、 最後は残ったジグソーがピタリとはまるような快感。 いや~、この作品をロスマクの最高傑作にあげる人もいるのが分かります。 ハードボイルドなのに、本格推理という凄まじい小説でした。 面白かった~。もう少しロス・マクドナルドを読んでみようと思います。 <英語の話し> 「さむけ」「ウィーチャリー家の女」は比較的優しい英語でしたが、 この「縞模様の霊柩車」はちょっと単語が難しめ。 堅めの表現が多かったです。 そのぶん文学性が高まっているのかもしれません。

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