除湿機

日本の夏はジメジメ暑いからねー。アメリカなんて暑いけど、乾燥してるんで、サラッとしてるなんて聞くじゃないですか。そう、日本の夏だって湿気さえなくなれば結構過ごしやすいに決まってる。よし、除湿機だ、ビックカメラへ直行。 色々種類があるのね。流行はなんと言っても、マイナスイオン付き。商品を見てると僕の横で50代くらいのおじさんが「マイナスイオンは空気がきれいになるのか」と店員に聞いてる。「いえ、空気はそのままなんです」「マイナスイオンは何がいいの?」「ええ、体にいいんです」「ふーん、空気はきれいじゃないのか?」「ええ体にはいいんですけど」なんだか前に進まない会話だったなー。おじさんを横目にあれこれカタログなんかと見比べて、結局、マイナスイオン付きの除湿機購入。今日から僕の部屋もカラッとサラッとさんだ~。ムフフ・・・。家に戻り説明書を読むのももどかしく、電源を入れ、タンクもセットしてスイッチオン。「オオ―ッ、マイナスイオンも同時に働いてるよ~!これでお部屋さわやか、マイナスイオンを吸いまくりだ~。」効率良くする為に部屋を閉めて、しばらくリビングへ。さて、どんな感じになってるかな~と、部屋を開けた途端、ム~~~ンとくる熱気。ん!?なんじゃとて?この暑苦しさは何だ?さわやかマイナスイオンはどうした?ゲゲッ!なんと除湿機から温風が吹き出してるではないか。そんなバカな、もしかして壊れちゃった?はたまた不良品か?いったん止めて、マイナスイオンだけにしてみると、常温の空気が出てくる。除湿にすると温風が出てくる。おいおい、なんだよこりゃ。説明書を最初から熟読してみる。『除湿中の室温の上昇について』「除湿機には、冷房機能はありません。むしろ運転中熱を発生します。このため室温が1~4℃上昇する事があります。なお、押入れなどで使用した場合は、さらに温度が上昇する事があります。また、扉や窓などを閉め切って使用するため、室内にある他の電気製品などの熱や太陽からの輻射熱などによって、それ以上に室温が上昇する事があります」  ちょっと待ってくれ!「むしろ運転中熱を発生します」だと!他の電気製品も使ってないし、夜で輻射熱もないのに部屋ん中がム~ンとするくらい暑くなってたんだぞ。だいたい除湿機なんてものは暑い時期に使うわけで、それをいけしゃあしゃあと、むしろ運転中に熱を発生しますとは何事だ!冷風効果なんて期待してないんだよ、噴出してくる空気は常温で結構なのよ。カタログにはさわやかなイラストが書いてあって、色もブルーとかグリーンとか使ってさわやかさを強調してるのに、実際は蒸し風呂だよ。今はもうただのマイナスイオン発生器になっちゃってるよ。 妻からは「何でこんなの買ってくるのよ」と叱責されてしまうし、あ~、ますますジメジメしてくるぜ!商品不快指数100。




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