2006/02/09(木)03:39
山廃仕込み
日本酒はモロミを搾ってできますが、
そのモロミの元になるのが「酒母(しゅぼ)」です。
「酒母」は現在ではほとんどのお酒が「速醸(そくじょう)」と
呼ばれる既成の乳酸菌を添加し、15日ほどで完成させる方法を取ってます。
これに対して「山廃仕込み」は、
蔵付きの乳酸菌を自然に取り入れて酒母を育成する
古くから伝えられた伝統的醸造技術です。
よりおいしいものを造り出すために
通常酵母の2倍以上の手間と日数をかけてゆっくり育てます。
こうして造られた山廃酒母は、
力強い働きをするために日本酒本来のキレとコク、
そして奥行きのある旨味をかもし出します。
同じお米や精米歩合である場合、
速醸タイプと比較してより味に幅のある旨味を
持った酒質と味になりやすいです。
山廃仕込みのお酒は、ぬる燗で飲むと芳醇な味わいが
引き立つとされています。