【資産運用】日本円→ドル替で円安になった時の利回り計算
外貨定期預金が預入時より円安に推移すると、為替差益により円換算での利回りは向上します。"為替先物予約なし"なので、特段考慮する必要はありませんが、為替先物予約とは、将来の一定時期に一定価格で受け渡すことを約定する取引です。円換算時の為替レートを預入時に確定するために用いられます。現在の100万円を1年間預金すると利子がついて1年後には100万円よりも多くなるので、現在の100万円は1年後の100万円よりも価値が高いと言えます。この考え方に基づき、将来受け取る金額を現在の価値で評価したものが「現在価値」です。割引率を r、年数を n とすると、現在価値は以下の式で求めます。 現在価値=将来受け取る金額÷(1+r)nこの式に本問の数値を当てはめると、 1,000万円÷(1+0.005)4≒9,802,475円円貨を外貨に換えるときにはTTSを、外貨を円貨に換えるときにはTTBを使用します。[預入時]TTSが110円なので10,000米ドルを購入するのに必要な元金は、 10,000米ドル×110円=1,100,000円[満期時]10,000米ドルを年利率2%で運用するので、得られる利息額は 10,000米ドル×2%=200米ドルよって、米ドルでの元利合計額は10,200米ドルとなります。[円換算での利回り]10,200米ドルをTTB112円で円換算すると、 10,200米ドル×112円=1,142,400円上記の金額のうち利益部分を元金で割って利回りを求めます。 (1,142,400円-1,100,000円)÷1,100,000円×100=3.854…% (小数点以下第3位を四捨五入して)3.85%<資料>* 年利率:2%* 預入期間:1年* 預入金額:10,000米ドル* 為替予約なし* 適用為替レート(円/米ドル)TTMとは、電信中値相場ともいわれ、TTSとTTBの平均値のことです。TTSが売値、TTBが買値のため、中間値であるTTMは実質値の為替レートと言えます。一般的にTTMは、1日1度決定されるため、リアルタイムの為替レートと連動するわけではありません。