テーマ:愛犬のいる生活(53386)
カテゴリ:犬
チョコレートにはテオブロミンというカフェインと同類の興奮作用のある物質が含まれている。人も犬も適量のチョコレートを食べると、元気になる。
それなのに、本や雑誌、ホ-ムページなどには自称愛犬家や獣医が犬にはチョコレートは与えてはいけないと書いてある。しかし、どのくらい食べさせたら、中毒するのかは記述してない。 具体的に記述する。 女性の手のひらほどの大きさの「明治ミルクチョコレート」や「ガーナミルクチョコレート」100gにはテオブロミンが240~280mg含まれている。 その板チョコ1枚全部を犬に一度に食べさせても、中毒死することはない。 体重5kgの愛犬なら、5枚を一度に食べさせると、中毒死の可能性がある。 それほどの大量のチョコレ-トを一度に食べる人はいないだろうし、ましてや、愛犬に食べさせる飼い主はいないだろう。 おおまかに言うと、人も犬も自分の体重の十分の一のチョコレートを食べると中毒死する可能性がある。 化学物質の世界的な大辞典であるMERCK INDEXによると、 テオブロミンの致死量は体重1kg当たり、犬は120~500mgで、人は300~500mgだ。犬の体重が10kgなら、10倍すればよい。 登山の非常食としてチョコレートの携行が喜ばれているのは、糖分だけでなく、興奮作用のあるテオブロミンが疲労した身体に活力を与えてくれるからだ。 先代の登山犬のパピヨンはチョコレートが好きだった。登山中、よく分け合って食べた。 ![]() この硫化アリルプロピルは酸素運搬機能のあるヘモグロビンを酸化して、無力にする。呼吸機能が低下する。血液中に酸素が少なくなり、貧血状態になるとの記述が多い。 しかし、多くの愛犬家が実際にタマネギ料理の残り物を愛犬に食べさせたが何の問題も起こしたことがないと発言している、愛犬に何年もタマネギ料理の残り物を食べさせている飼い主もいる。 洋犬はタマネギ中毒はしないが、日本犬は中毒することもあるという獣医もいる。日本犬でも中毒しない犬種もいるとか言っている。信頼するに足りる情報がない。曖昧模糊としている。中毒死したとの情報は見当たらない。 どうやら、犬のタマネギ中毒の話は犬にチョコレートが悪いというのと同じで、信頼できる話ではないようだ。 当方の愛犬にタマネギ料理を食べさせてみたが何の問題もなかった。具体的に記述する。 愛犬のパロは食いしん坊で何でも食べるほうだ。それを幸いに、パロにタマネギ入りの食餌を沢山食べさせる実験をした。パロの体重の1%にあたる量の生タマネギをすりつぶして豚肉や鶏肉とこねてハンバーグ風にして加熱調理した。つまり、パロの体重は4,2kgなので、40gのタマネギと肉類60gを混ぜた。 半分ほど食べて残した。翌日も残した。体調の異常らしい兆候はない。 タマネギが沢山入った食べ物はおいしくないようだ。やむを得ないので、主食の鶏の手羽先の先を与えた。喜んで食べた。 すなわち、犬にその体重の1%のタマネギを食べさせるのは難しいということだ。野犬のように食べ物に不自由な犬なら、いざ知らず、家庭で普通にかわいがって飼っている愛犬にタマネギを大量に食べさせることはできないだろう。 日本獣医学雑誌に麻布大学獣医学部薬理学教室の犬に関するタマネギの研究論文が発表されている。生きている犬ではなく、試験管による実験(in vitro)だ。「夕マネギ煮汁を生タマネギ換算で30g/kg 1日1回連続3日間投与すると, 初回投与後2, 3日に」貧血の症状が出たとある。 生きている犬なら、食べることができないほどのタマネギの量だ。 この研究結果から、犬はタマネギを食べて中毒することはないと言える。 犬の体重の3%のタマネギだ。10kgの犬なら、生タマネギ300gの量だ。そのタマネギだけで犬が満腹しそうだ。 体重4,2kgの愛犬のパロにあてはめると、120g以上の生タマネギだ。食べさせることは不可能だ。前記の実験で一日に20gほどしか食べなかった。 大学の試験管実験結果で、犬にタマネギを食べさせると貧血になると世の中に向かって言うのは間違いだ。学者バカということだ。科学的に正しいことでも、世の中の一般の愛犬家に向かって言っていいことと言ってはいけないことがある。 世の中から遊離した試験管の研究結果を実社会にも当てはまるような発言をしている獣医が多すぎる。愚の骨頂だ。犬を正しく飼おうとしている愛犬家にとっては迷惑千万だ。 試験管実験で大量のアルコールを投与して肝硬変などの発症をみつけて、人は皆アルコールを飲んではいけないと世の中に向かって報告しているようなものだ。短絡的で誇大妄想的な発想だ。社会良識がなさすぎる。何かが狂っている。 ネット上で、多くの愛犬家がその飼い犬にタマネギ料理を食べさせているが、何の問題もないと発言している。それに対し、獣医などが「犬種や個体差もある。遺伝的な問題もある。」と回答している。いい加減にしろと言いたい。きわめて例外的で稀有なタマネギ中毒をすべての犬に当てはまるかのように大げさに取り上げることが間違っている。 タマネギ料理は多くの家庭で好まれている。犬タマネギ中毒説は、その残飯を犬に食べさせないで、できるだけドッグフードを売りつけて儲けたい獣医や業者の悪企みだと見ている。 タマネギやニンニクと犬との関係で英文でネット検索をしてみた。犬タマネギ中毒に関する外国の学術論文は検出できない。できたのは北海道大学と麻布大学の獣医関係者の英文の研究論文だけだ。 試験管レベルの実験ではタマネギに含まれている硫化アリルプロピルや有機チオ硫酸化合物が犬に貧血を起こす実験結果は正しいだろう。 しかし、生きている犬がタマネギやニンニクを食べて中毒するときの犬の体重とその犬が食べるタマネギやニンニクの量との関係を明らかにしてない。 それなのに、犬にタマネギやニンニクを食べさせると溶血性貧血になる可能性があると結論づけている(There is a possibility that garlic in pet food may cause hemolytic anemia due to some oxidants contained in garlic.)。 論理が飛躍している。生きている犬では実証してない。おそまつすぎる。 試験管の研究結果だけで、世の中のすべての犬が貧血になる可能性があると結論づけるのは、一種の虚偽表示だ。詐欺行為だ。世の中を脅し、惑わしている。獣医界の質が問われる問題だ。 犬に人の残飯を食べさせないで、できるだけドッグフードを食べさせようとする画策の一環の研究なら国民を愚弄している。世の中にとって益よりも害の多い研究だ。 犬に中毒するほどの大量のタマネギやニンニクを食べさせることができず、生きている犬ではタマネギやニンニクの中毒症状は発現できなかったのだろうと思っている。 その研究者たちの論文が犬タマネギ中毒説の骨子になっている。多くの人がだまされている。中にはタマネギを食べて死んだ犬もいるとネットに書いてある。実際に犬の中毒死の事実を目撃したのではなく、他人から聞いたことになっている。 試験管レベルの研究段階に過ぎない犬タマネギ中毒説が一人歩きして真実のように広く浸透している。世の中にあだ花が咲き誇っている。オカルト宗教に似ている。信じる者は救われるのではなく、被害を受ける。 犬に関する著作物には無責任で詐欺師的な記述が多い。犬にはチョコレートやタマネギを食べさせてはいけないというのもその例だ。物事を科学的、論理的に考えてから、文章を書いてもらいたいものだ。 ![]() 1 愛犬はチョコレートやケーキが大好きだ! 偽装だらけの犬の世界11 2 愛犬にチョコレート!心配しすぎ!? 3 タマネギ・ニンニクは犬にも有益な食べ物だ! 米国飼料検査官協会が安全性を確認し推奨! 4 犬にタマネギも心配しすぎ!適量は有益か! 偽装だらけの犬の世界12 5 タマネギで犬猫は貧血になる?ならない! ![]()
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