真夏の東京の街や公園で浴衣を着せられた愛犬を見かけることが良くある。見ているだけで暑苦しい。飼い主の見栄や好みで飼い犬がつらい思いをさせられている。かわいそうにと先ず思う。飼い主は自慢げなので、声をかける気にもなれない。
検索エンジンGoogleで「犬 服」で検索すると、検索数が4,700,000件と出た。昨年の春は856,000件だった。ものすごい勢いで増えている。その99%以上が服を売りたいためのHPだ。なぜ犬に服を着せなければならないかは書いてない。当然、科学的な記述はゼロ。かわいい服だとか、犬が可愛く見えるとか宣伝文句だけだ。
真冬に寒がりのチワワなどの犬種に洋服を着せてやるのは理解できる。暖かいメキシコ原産のチワワは寒がりだからだ。
しかし、そのチワワでも、真夏に浴衣を着せられているのを見ると、その飼い主の教養や人柄を疑いたくなる。非科学的で、身勝手な人のような印象を受ける。ご自分の飼い犬の気持ちになって、物事を考えたことがあるのかと聞きたい。
真夏の夏祭りの時期になると、ブログに愛犬の浴衣姿の写真を掲載して、「かわいいでしょう」と自慢げに記述しているのをよく見かける。愛犬も喜んでいると勘違いしている。その愛犬がかわいそうだ。犬は物が言えない生き物のだということがわかってない。熱中症になって死んでしまうまで、服を着せられるのは嫌だとは言わない。いや、死んでも嫌だとは言わない。
人も犬も熱中症で急死する。熱中症は急性の怖い病気だということを理解してない犬の飼い主が多い。犬は人のように汗をかいて体温調節をすることができない。大きな口をあけて、舌を出し、荒い息をすることにより体温調節をしている。犬は寒さには強いが暑さには弱い動物だ。人よりも熱中症にかかりやすい。死ぬ割合が高い。
そのことがわかってない人は平気で犬の浴衣を売り、また、買ったりして愛犬に着せる。愛犬に危険なものを着せているという意識がない。愛犬が熱中症で死ぬかも知れないことをわかってない。たとえ、熱中症にならなくても、愛犬の健康に有害無益であることは明らかだ。無知とはこわいものだ。無知に見栄が上塗りされると、被害を受けるのはその飼い犬だ。かわいそうだ。虐待されている。飼い主はかわいがっているつもりだから、始末が悪い。
特に、口吻の短いパグ、ブルドッグ、ボストン・テリア、フレンチ・ブルドッグ、チン、ペキニ-ズなどの犬種は高温多湿に弱い。熱射病や熱中症になりやすい。死ぬこともある。要注意だ。
服を着せると、愛犬の体が汚れないとか、毛が飛ばないとか言うのは人間、つまり、飼い主の都合だ。犬にとっては自然のままが健康にも美的にも良い。自然界の動物で服を着ている動物はいない。仮に、動物園の動物に服を着せるようなことをしたら、愚行だと非難されるだろう。
自然界の動物は自然の姿が最も美しい。愛犬たちも自然のままの姿が最も美しい。
自然界で人工的な服を着て喜んでいるのは人だけであり、人だけが人工的な服が必要であり、その容姿が美しく見える。人も健康な若い人は何も身に着けてない姿がその人の最も美しい姿であろう。
愛犬の自然の容姿に自信があるなら、服で自然の容姿を隠すようなことはしないほうがよい。「自然」が最も健康的であり、最も美しい。
追加
読売新聞(2006/07/15)に有名ゴルファ-が熱中症で競技を途中放棄したとの報道があった。
「米男子ツアーで女性として61年ぶりの予選通過を目指したミシェル・ウィー(米)は、熱中症のため9ホール終了時点で棄権した。」
参考随想
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愛犬に服や靴は必要か?迷惑か?
2
愛犬に服を着せたい気持ちはわかるが!?
3
熱中症でかけがえのない名犬が死んだ!
東京の公園で会った愛犬達の写真集です。お時間のある方はどうぞ。
1 公園ノ-リ-ドで遊ぶ愛犬たちや珍しい愛犬たちの写真集
2 愛犬ノ-リ-ドの42編の随想集
愛犬のノ-リ-ドついては通常のHPにも詳述してある。
犬の係留(リ-ド)に関する条例 小犬でもノ-リ-ドはダメですか?
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参考随想
狂犬病予防法の改廃13編の随想集
狂犬病予防注射の問題点については通常のHPにも詳述してある。
狂犬病予防ワクチン注射のからくり