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2013.02.19
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カテゴリ:避妊去勢
 日本の獣医は愛犬家の国民をだまして詐欺商法で儲けることが当たり前になっている。つまり、獣医大学も含め、獣医界全体が犬の天敵の詐欺集団だ。その一例を挙げる。
「去勢手術をすると、前立腺癌や精巣癌を防止できる」という獣医の虚偽広告だ。ネット上にもそのウソの宣伝広告が満載だ。その3例をこの下欄に実例として引用してある。開業獣医のネット記事は信頼できない。信用すると、だまされて、愛犬が健康被害を受ける。

 前回の随想で、愛犬には去勢手術をしてはいけないというアメリカの獣医学の学術論文の概要を紹介した。避妊去勢手術の弊害!日本の獣医界は隠蔽! アメリカ獣医学論文を翻訳紹介
 
 今回はその続きであり、各論を翻訳して紹介する。

一言で要約すると、去勢手術をすると前立腺癌になるリスクが4倍になる。
また、もともと精巣癌で死ぬ犬は極めて少なく1%以下だ。
つまり、去勢手術で前立腺癌や精巣癌を防止するというのは詭弁だ。



 原文 Health Risks and Benefits Associated with Spay/Neuter in Dogs
AUTHOR: Laura J. Sanborn, M.S.

犬の避妊・去勢手術による健康上のリスクとメリット

著者:ローラJ.サンボーン、M.S.(理学修士)


 調査研究結果とその考察

 この項では犬の避妊・去勢手術について調査研究して明らかになったことを要約する。

 合併症

 すべての手術は何らかの合併症のリスクをもたらす。その合併症は麻酔、出血、炎症、感染等に関する副作用に基づくものである。
避妊去勢手術に起因する合併症は、犬の健康に即座に影響が出るものと近い将来に影響が出るものとがある。
その近い将来に影響が出るものには、明らかに避妊去勢手術に関連があるとわかっているものもあるが、長期間経過後に影響があるかどうかについては、長期の調査研究の結果で判断しなければ結論付けられないものもある。
合併症について追跡調査した動物病院の結果によると、雌犬の避妊手術の結果は次の通りである。手術中に合併症の影響が出た割合は6,3%であり、手術後に合併症が出た割合は14,1%、合併症が出るトータルの割合は20,6%であった。
他の調査研究結果によると、雌犬の避妊手術で合併症の出るトータルの割合は17,7%と23%であった。
カナダの開業獣医の調査研究結果によると、雌犬の避妊手術による合併症の出る割合は22%であり、雄犬の去勢手術によるその割合は19%であった。

 避妊手術と去勢手術による合併症の発生割合は、避妊手術が90%であり、去勢手術が10%である。その場合、感染症、膿瘍、手術部位の創傷の破裂、および、犬が縫合糸を噛み切ったことによる重篤な合併症の発生頻度は1~4%であるとの報告がある。
避妊・去勢手術による合併症による死亡率は低く、0,1%程度である。

 前立腺癌

 一般愛犬家が入手できる避妊・去勢手術に関する情報の多くは、去勢手術をすると、前立腺癌になるリスクを低下させるか、無くすることができるというものである。
人の前立腺癌はテストステロンと関連付けられていることを勘案すると、その考えは不合理な推測だとは言えないかもしれない。
しかし、犬の場合は、その主張を裏づける証拠はない。
実際には、はまさにその正反対を示している最も確かな証拠がある。

 雄犬の前立腺癌に関する疫学的な研究では、前立腺癌になるリスクが低下するという研究結果と、増加するという研究結果があり、矛盾していた。
これらの研究では、統計上の母集団を制御してなかった。そのことが、各研究結果の解釈をもっとも困難にした。( 研究対象の標本にした犬の数が少なかったり、犬種に偏りがあったりして、統計上の無作為抽出法の要件を満たしてないということ。翻訳者注釈 )
このことは、矛盾する調査研究結果を部分的に説明しているかもしれない。

 最近では、母集団を制御した幾世代にもわたる調査研究が行われた。
その一つは、ヨーロッパの犬を母集団にした研究であり、もう一つは、アメリカの犬を母集団にした研究である。
この二つの研究により、去勢手術をした犬は、しなかった犬に比べて、前立腺癌になるリスクが4倍も高くなることが明らかになった。
それらの研究結果に基づいて、研究者たちは、去勢手術と前立腺癌の発生について因果関係があると提起している。
「このことは、去勢手術は前立腺癌の発生を誘発するものではなく、癌の進行を促進することを示している。
去勢手術をしてない雄犬の場合、前立腺癌の発生率が比較的に低いのは、精巣ホルモンが前立腺癌の発生を実際に予防していることを示している。」
 このことについては、将来的にさらに調査研究する必要がある。

 人の場合とは異なり、犬の前立腺癌はまれにしか発生しない。
検死による調査研究によると、犬の前立腺癌の発生率は0,6%以下である。つまり、犬の前立腺癌はめったに発生しないので、犬に去勢手術をするかどうかを決める際の重要な要因にならない。

 精巣癌

 去勢手術によって精巣が切除されるので(癌が発現する前に去勢がされた場合は)、その雄犬に精巣癌が発生するリスクはなくなる。
このことは、去勢手術をしてない犬の精巣癌のリスクと比較する必要がある。
睾丸の腫瘍は、去勢手術をしてない老犬に普通に発生しているものであり、その発生率は、報告されている証拠によると7%である。
しかしながら、睾丸腫瘍は転移率が低く、癌の切除手術をした後の治療もし易いので、精巣癌は、去勢手術をしてない犬の死因になることはめったにない。
例えば、Purdue大学が行ったゴールデン・レットリーバに関する犬種別健康調査によると、その40%が去勢手術をしてないのに、精巣癌による死亡は極めて稀であった。

 さらにまた、睾丸腫瘍の治療を受けたゴールデン・レットリーバの治癒率は90,9%であった。
これは、睾丸腫瘍の転移率が6~14%である場合の他の調査研究結果とも一致している。
つまり、睾丸腫瘍の治癒率は高いので、去勢手術をしてない雄犬の睾丸腫瘍で死亡する割合は1%よりも少ない。

 要約すると、獣医が去勢手術を勧める最も多い理由は、手術をすると犬は精巣癌(睾丸腫瘍)にならないというものである。
しかし、その精巣癌による命にかかわるような致命的なリスクは極めて低い。
だから、去勢手術をすると精巣癌の発生を防止できるというのは、正当な理由であると認めるのは難しい。


 
( 翻訳者 : ブログ「愛犬問題」開設者 Paroowner )




 日本の開業獣医の嘘八百の宣伝広告文をネット上から拾って引用掲載する。
この3例は氷山の一角だ。日本の開業獣医は皆同じ虚偽広告をしている。

 老犬になったときの精巣腫瘍、前立腺肥大、前立腺癌、肛門周囲腺腫、肛門周囲腺癌が心配
老後の疾患につきましては、去勢すれば精巣の腫瘍は100%起こりません。その他の疾患も低率に下げることができます。前立腺癌が中でも最も厄介な疾患です。肛門周囲の腫瘍は局所麻酔下のレーザー切除手術または蒸散手術を行っています。

去勢手術による効果
前立腺の病気や精巣・肛門周辺の腫瘍、会陰ヘルニア予防。

 去勢手術をすると、精巣の腫瘍、前立腺や肛門の病気、ホルモンが原因の病気を防ぐことができる

 補足

 「去勢すれば精巣の腫瘍は100%起こりません。」とは、国民の愛犬家を愚弄したふざけた記述だ。手術で切り取って無くなった精巣が腫瘍になることがないのは当たり前だ。

 女性に「乳房を手術して切除すると、乳癌の心配はなくなる」と言って手術を勧める医者がいたら、精神異常者ではないかと、世の中が大騒ぎになるだろう。
 なのに、獣医界はそのような異常な商売が当たり前になっている。何かが狂っている
愛犬たちにとっては、獣医の商売の仕方は振り込め詐欺師よりもタチが悪い。愛犬たちの健康に有害無用な避妊・去勢手術を平気で勧めているからだ。

 老獣医に聞きたい。
「あなたは、もう子供を産む気はないだろう。なのに、なぜ、あなたは自分の睾丸を切除しないのだ。あなたの説だと、切除すると、睾丸癌の心配をしなくていいのだろう。 」

 この「つづき」は避妊去勢でワクチンの拒絶反応が30%増加 アレルギー、蕁麻疹、ショック死など 米国獣医大学の研究報告を翻訳紹介 その3にある。
 



 上記本文記載以外の関連随想集

 1 去勢の睾丸切除手術で犬は心身共に病気に! 睾丸ホルモン欠落症の皮膚病で脱毛!

 2 去勢手術の医療ミスで愛犬が殺された! 飼い主を騙して避妊去勢をする獣医が多い!

 3 去勢手術で精巣腫瘍を防ぐとは獣医の虚言! 獣医界は組織ぐるみの非科学的な詐欺集団だ


避妊・去勢有害無用論の随想集

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Last updated  2015.07.01 17:50:18
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