カテゴリ:ドッグフード
またもやアメリカでドッグフードの欠陥商品問題が発生した。
ドッグフードに犬猫用安楽死薬が混入していた。 2018年2月にFDA(食品医薬品局)がドッグフードメーカーに警告した。 アメリカではドッグフードの安楽死薬混入問題はよく発生している。 丁度一年前の2月にも安楽死薬がドッグフードに混入していて犬が死亡したアメリカの事例をブログ「愛犬問題」で紹介した。 日本の保健所で殺処分された犬もドッグフードの原料になっている。その告発投稿を基にしたブログ「愛犬問題」の随想がある。詳細は下段の関連随想集にある。 ネット上にドッグフードのリコール(欠陥商品の市場からの回収)に関するアメリカのnewsweekの記事がある。その主要部を翻訳してご紹介する。 原文 DOG FOOD RECALL: FDA FINDS DEADLY PET EUTHANASIA IN SEVERAL COMMON BRANDS 2018.2.19 ドッグフードのリコール FDAは致死性の安楽死薬が混入しているドッグフードのブランド商品を摘発! FDA(米国食品医薬品局)はドッグフードの数個のブランド品に安楽死用の薬剤が混入していることを把握し、そのいくつかのブランド品について自主的に回収するように指導した。また、犬の飼い主にも注意を喚起した。 FDAはドッグフード中の薬剤濃度は低いので、犬に重大な被害を与える可能性は低いとみている。 しかしながら、ペントバルビタールナトリウムは動物を眠らして殺すための致死薬であり、ドッグフードに含まれていることは許容できないとFDAは警告している。 FDAは生命に関わるほどの安楽死薬を含んでいる可能性のある数種類のブランド品の回収した。そのドッグフードメーカーのスマッカー社はSmuckers Jamで有名な会社である。その会社はFDAの報告に対して、薬剤で汚染された同社の商品を自主回収すると回答した。 同社の商品名であるGravy Train, Ol’Roy, Kibbles N’Bits, Skippy Premiumの4商品については全額払い戻しすると公表した。 FDAは、そのドッグフードの販売店に対しても同製品の販売を直ちに中止するように要請した。また、FDAは独自にその薬剤の正確な由来と混入経路について現在調査を勧めている。 獣医師は通常、重病の動物にペントバルビタールナトリウムを心臓が停止して死亡するに十分な量を注射する。 病気の動物を死亡させる方法としては、安楽死方法以外に銃や銃と同じような方法がある。大きな動物の場合は、銃や銃と同じような方法が実用的である。 いくつかのドッグフードメーカーは動物を安楽死させる設備のある屠殺(とさつ)業者から生肉を購入している。 その事実は次のことを意味している。 ドッグフードの原料はいろんなバライティに富んでいる肉類である。 人の食品に向かない肉類が主な原料である。 その中には病死した家畜やペントバルビタールナトリウムで安楽死した犬や猫も含まれている。 つまり、保健所で殺処分された犬もドッグフードの原料になっている。 問題を起こしたリコール品を製造販売したスマッカー社がどこの屠殺業者から原料を購入したかについての事実関係は現在不明である。 FDAによると、ペントバルビタール中毒は、嗜眠(しみん)、眩暈(げんうん)、過剰な興奮、平行感覚の喪失、悪心(おしん)、眼振(眼球が異常に前後に動く)、立っていることが不能になるとのことである。 ( 翻訳者:ブログ「愛犬問題」開設者のParoowner ) アメリカでドッグフードの安楽死薬混入問題が頻発するのは、犬の殺処分場でペントバルビタールを犬や猫に投与して殺処分しているからだ。 その死体がドッグフードの原料になっているのは15年前の2003年に発行された次の本で既に暴露されている。 「食べさせてはいけない! ペットフードの恐ろしい話」 アン・N・マーティン 著 北垣憲仁 訳 白揚社(1800円) 2003.12.25 発行 その本の中にペントバルビタールが犬や猫の体内では分解されないで、そのままの化学構造で残ることが指摘されている。 だから、愛犬にドッグフードは食べさせてはいけない!と注意を喚起している。 そのペントバルビタールは次の構造を有する合成化合物だ。 ペントバルビタールは鎮静催眠作用のある薬であるが、致死性の高い薬剤なので現在は人の睡眠薬としては使用されてない。 しかし、獣医界では麻酔薬や安楽死の薬剤として用いられている。 犬の麻酔死事故が多い理由の一つになっている。 ペントバルビタールの化学構造は強固なので、酸素だけでなく、胃の塩酸や消化酵素でも分解しない。きわめて安定な化学物質だ。 だから、安楽死した犬猫を原料にしたドッグフードを食べた犬はペントバルビタールの毒性で健康被害を受けたり、最悪な場合は死亡する。薬害死だ。 なお、補足的に追記する。 その本にはアメリカのドッグフードの原料は4Dだと記述されている。 4Dとは、Dead(死んだ)、Dying(死にかけた)、Diseased(病気の)、Disabled(障害のある)の頭文字だ。 すなわち、人の食料にならない畜産廃棄物をドッグフ-ドの原料にしている。 正常な牛から人間用の肉を取ったあとの骨、角、蹄 内蔵などから製造する肉骨粉も、勿論、使用されている。 驚愕の事実がまだある。コンパニオン・アニマルもドッグフ-ドの原料となっている。コンパニオン・アニマルとは愛玩動物のことであり、犬や猫も含まれる。 保健所等で薬物死された犬、動物園の病死、老衰死動物、さらに、道路上の轢死動物などがドッグフ-ドメ-カ-に送られる。 アメリカの各州では公然と行われている、即ち、法律では規制してないとのこと。 日本もドッグフードの原料を規制する法律はない。 ドッグフードには毒物を入れてはいけないという当たり前のことを規制した法律があるだけだ。「ドッグフード安全法」と略称されているが、その実態は「ドッグフード毒物混入禁止法」だ。 つまり、日本もアメリカも、ドッグフードの原料が何であるかは誰も調査しないのだ。ドッグフードメーカーの社長や特定の社員だけが知っている。 だから、新鮮な高級な牛肉や羊肉だと宣伝広告しても、そのウソが堂々とまかり通る。その宣伝広告を信用している愛犬家がバカを見ているだけだ。 ドッグフードは日本もアメリカと同じように人の食品に向かない廃棄物を原料を使っていると見るのが順当だ。 つまり、ドッグフードは人の食品に向かないゴミの塊だ。 それが社会良識のある愛犬家のものの見方だ。詳細は下段の関連随想集にある。 日本のドッグフードは社会問題になったことはない。なぜか。 国民の愛犬家にとって良いことか、悪いことか。深く考えてみる。 日本の行政と業界の関係はアメリカのそれとは異なっている。 その根本的な違いは、アメリカの行政は国民の利益を守っている。 一方、日本の行政は業界の利益を守ることを目的にしている。 その根本的な違いを多くの日本国民は異常だと思ってない。行政が業界の利益を守るのは当たり前のことだと思い込んでいる国民が多い。 業界保護の行政の陰で一般国民が欠陥商品の被害を受け続けている。 行政が欠陥商品を黙認したり、その事実を隠蔽しているからだ。 その事実を愛犬家が理解してないと、その欠陥商品の被害は愛犬が受ける。 例えば、愛犬が急に下痢をしたり、最悪の場合は急死しても、その原因はドッグフードだとは疑わない飼い主がいる。疑いを持った飼い主がいても、そのことを伝える公的な機関が無い。泣き寝入りするしかない。 犬は日本の行政と業者の食い物にされている。それが日本の政治・行政の実態だ。 まとめを一言で言うと、アメリカの行政は民主主義だ。 一方、日本の行政は業界主義だ。 FDAのクレーム窓口について具体的な話をする。 アメリカにはFDA (食品医薬品局)があって、一般の国民から食品や医薬品に関する苦情(クレーム)などの情報提供を受ける窓口がある。その窓口は国民の誰でも活用できる仕組みになっている。 例えば、ドッグフードを食べて愛犬が病気になったのではないかと思ったら、その事実だけをFDAに情報提供できる。その証拠の提出は不要だ。 だから、誰でも、FDAの苦情受け付け窓口を活用できる。 FDAはそれらの苦情について真剣に向き合ってその苦情の真偽を調査して明らかにする。業者の不正が明確になると、業者に警告を出す。 つまり、FDAは業者の利益ではなく、一般国民の利益を優先して守っている。 2009年に日本はFDAの仕組みを見習って内閣府の下部組織として消費者庁を作ってあるが、有って無きごときの官庁だ。”省”ではなく、”庁”だ。 国際的に体裁を整えた見せかけの張り子の虎の庁だ。弱小零細な官庁だ。 だから、消費者庁は各省の業界寄りの行政組織を正す力は皆無に近い。 具体的に言うと、犬に関する苦情は1件も受け付けてないだろう。 ドッグフードの苦情等は無視しているだろう。その管轄は農水省だから。 アメリカの今回のドッグフード安楽死薬混入問題もFDAに苦情受け付け窓口に愛犬家が通報したから明らかになったのだ。 日本にはそのような企業の製品を評価する公的な機関も民間会社もない。 (アメリカには自動車なども含めたすべての商品の評価をして公表している民間会社がある。その会社からドッグフード業界は原料不明の商品を製造販売しているブラック業界だと指弾されている。) 獣医やドッグフードを管轄している農林水産省は、獣医界やドッグフード業界の要望は聞くが、一般愛犬家の要望や苦情は一切受け付けてない。 つまり、一般愛犬家向けの窓口は設けてない。一般愛犬家は農水省の蚊帳の外に置かれている。 観点を変えて言うと、官庁に愛犬家の要望や苦情を受け付ける窓口がないので、日本ではドッグフードによる犬の中毒死は社会問題にはならない。 犬の中毒死などの事実が闇から闇に葬り去られている。獣医によって原因不明の病死とされている。 つまり、日本のドッグフードは業者のやりたい放題の野放し商品だ。原料の偽装表示は当たり前のインチキ商品だ。 日本の行政は、ドッグフード業界がやりたい放題の詐欺商売をしても、そのドッグフードが不良欠陥商品だと国民に広く知られることは無いような仕組みになっている。業界優遇の悪政だ。 というよりも、農林水産省はドッグフード業界の詐欺商売にお墨付きを与えている。その省庁は共同正犯の詐欺師の伏魔殿だ。 まとめを簡潔にかくと、獣医やドッグフードを管轄している農林水産省には一般の国民が業界の不正を糾弾する窓口は設けられてない。農水省の官僚は業界の悪行は隠蔽することが日本の行政のあり方だと信じ込んでいるからだ。 日本の犬は日本政府からは全く守ってもらってない。なぜか。 その理由は犬も飼い主も政治家や官僚に賄賂接待付け届けをしてないからだ。 政治家も官僚も企業団体献金が大好物の哺乳類だ。ハイ。 アメリカでの今回の安楽死薬問題を報じた日本語のニュース記事はネット上にただの一件だけある。アメリカの世界的なメディアのCNNの記事だ。 言い換えると、日本ではドッグフードの欠陥商品問題は報道されない。日本のメディアはドッグフードの宣伝広告費で潤っているから、そのメーカーの機嫌を損なうようなことしない。 CNNのニュースの全文をブログ訪問者の便宜と長期保存のために原文のまま引用転載する。ニュ-ス記事は日にちが経つと削除されることが多いからだ。 原文 ドッグフードに安楽死薬、米FDAがリコール発表 (CNN) 動物の安楽死に使われる薬品が、米国で販売されていたドッグフードの缶詰に混入していたことが分かり、米食品医薬品局(FDA)がこのほどリコールを発表した。 FDAの16日の発表によると、J・M・スマッカー社が製造したドッグフード「グレイビー・トレイン」の缶詰から、低濃度のペントバルビタールが検出された。 ペントバルビタールは一般的に、鎮静薬や麻酔剤、動物用の安楽死薬として使われる。 FDAによれば、ペットがペントバルビタールを含むフードを食べれば、眠気やめまい、興奮状態、平衡感覚の喪失、嘔吐(おうと)、眼球が上下に動く眼振などの症状を引き起こし、立ち上がれなくなることもある。摂取量が多ければ昏睡(こんすい)状態に陥って死に至る可能性もあるという。 ただ、FDAのこれまでの調査では、サンプル検査したグレイビー・トレインに含まれるペントバルビタールは少量だったことから、ペットの健康を害する可能性は小さいとしている。それでもペットフードにペントバルビタールを使うことは法律で禁じられており、一切検出されてはならないと強調した。 J・M・スマッカーはペントバルビタールが検出されたことを受け、グレイビー・トレインなどのドッグフード缶詰の自主回収に乗り出したことを明らかにした。原因については、特定のサプライヤーから供給された少量の原材料にあったことを突き止めたと説明し、この成分は1カ所の製造施設でのみ使っていたと強調している。 今回の問題については極めて深刻に受け止めているとして、強い遺憾を表明。 リコール対象の製品については返金または代替製品との交換で対応するとしている。 関連随想集 ドッグフードの高級ビーフに安楽死薬!愛犬急死!ペントバルビタール混入! 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