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カテゴリ:法科大学院と司法試験
梅雨明け3日とはよくいったもので、まさにピーカンです。こんなに暑くならなくても良いのに。
息子は、プールができると喜んで学校に行きました。良いなあ、プール。 私は、プールには入れないけど、学校に行きます。 自転車で駅についたら、平日だというのに、いかにも旅行スタイルのグループがたくさんいて夏休みムードが漂っています。三連休を使ってどこかに行くのねー。良いわねー。 ロースクールはまもなく定期試験だし、みんな勉強してるんだろうな。なんだか、定期試験を受けてた頃がずいぶん昔のことのように思えます。 本試験の後、何人かの先生にお会いしました。 「刑法の問題、難しかったねえ。東大の先生も難しすぎるって怒っていたという話じゃないか。あれではきっと、みんなできなくて差はつかないよ。」 私が「刑法が滅茶苦茶です。」と半べそをかくと、刑事法演習の先生はそうなぐさめてくださいました。 「みんな、どうだった?行政法。」と去年の研究科長の先生に聞かれたので、 「行政法はできたってみんな言ってますよ。憲法で泣いてますけど。」と答えました。先生は、納得したように頷いていらっしゃいました。 「大丈夫だった?今年の問題。」 3年前期の倒産法の先生に聞かれました。うちのロースクールでは3年前期に倒産法の基本事項を学び、後期にケースブックで事例に当たる勉強をします。 「倒産法は、みんなできたんじゃないでしょうか。1問目は特に。倒産実務基礎(3年後期)で民事再生はかなり丁寧にやっていただいたんです。担保権実行を止める手続きも、状況によって使い分けるとか。あと、株主総会決議に代わる許可で営業譲渡して、もとの法人を破産させる話とかも新聞記事をみながら教えていただいたんです。」 「へーっ!授業でそんなのやったんだ!さすがだなあ。」 酒豪で有名な倒産法の先生は、しきりに感心して、 「頑張ってくれよな。俺、期待してるからさ。」と言って去っていかれました。 倒産実務基礎の先生は、倒産法よりもむしろ民事訴訟法の現場思考問題を心配されていました。先生は、授業で民事訴訟法演習も担当されていたのです。 「僕は、ああいう方向から話をしたことがなかったからね。みんなどうしたかと思って。」 判決確定後、全く同じ訴訟物で再度訴え提起した場合、前訴が勝訴であれば訴えの利益なく却下、敗訴であれば既判力により棄却になる話は、家族法で何度も聞きました。裁判官の先生は、管轄と既判力には特に注意してお話されていたのです。民事法演習でも弁護士の先生がお話してくださいました。 この話を初めて聞いた時、とても不思議に思えたものです。 今年の問題は、それに当てはめて主張と反論をする話だと思いました。 訴えの利益についての反論はともかく、これで既判力なしっていうのはねえ。 主文中の判断かどうか、基準時との前後関係、手続き保障はあったか、最後は信義則か。いろいろ考えました。 「だいたい、そんなところでしょうね。」と先生はおっしゃいました。みんなの話を聞くと、「まあ、当たらずとも遠からずかな。」という人が多い印象でした。 私は、それよりも民法の三問目の方が気になりました。確か「どのような理由により、いつからの分について請求できますか」みたいな問題でした。それで、 「あ、善意占有が悪意占有になる話をして、悪意になったときから果実を返還するわけね。」 と、何の疑いもなく思い込んで解答しました。後で見たら、大手予備校のレジュメにある最初の参考答案とほぼ同じ内容です。 でも、その予備校では「不法行為に関する基本的な問題」と捉えて、「占有開始時からの分について損害賠償請求するのが実務家としては本筋。」みたいな書き方をしていました。 この事例で、不法行為が本筋ですか。へえ。私は、不法行為なんて一言も書いていません。即時取得からの流れで、占有の問題として解答しています。それではダメなのでしょうか。困ったものです。 いずれにしても、合格発表されて、出題趣旨が公表され、成績表が手元に来ないと何とも言えません。 気分的に落ち着かないよなあ。去年もそうだったけど。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年07月16日 22時44分43秒
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