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カテゴリ:人を8時間待った話
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![]() ![]() ![]() ^-^◆ 「長時間人を待つ」って……自分が試される[3] その時ちょうど、目の前を小学生らしい2人連れが 通りかかったので呼び止めた。 「兄ちゃんの頼み聞いてくれ。 向こうの角を曲がった所の本屋に、今から兄ちゃん行って 本を買ってくる。 10分位で戻ってくるから、ここに立って居てくれないか。 ……そして、江藤という人が来たら 『すぐ戻ってくるから、ここで待つように……』って言って くれ。……もちろん、お駄賃は20円ずつ礼金をあげる。 今、10円ずつ渡す。 待っていてくれたら、戻ってきて後の10円を2人に渡す」 ……ってな具合のお願いをしたように思う…………。 もちろん、飛び上がって二人は引き受けてくれた。 ![]() 本でも読まなきゃ、待ちきれそうに無い……。 40円の投資をしたが……その間も、結局江藤は来なかった。 因みに、当時の40円といえば、週刊誌一冊の値段である。 面白そうな推理小説を買ってきて読みながら、 電車が着くたびにチェックしていると、 意外と時間の経つのは早いものだ。 6時も過ぎて………………。 ![]() 7時頃―――腹減ったなぁ……。こりゃー、今日は会えないな。 会っても、一緒に行くようにしていた所も、 今日は行けないし……。 …………帰ろうかな……。 ……しかしなぁ……、帰った途端に来るって事も あるよな。それじゃー、これだけ待って もったいないなぁー……もったいない。 もう少し待つか……。 腹へったなぁ……。 よし、区切りとして9時まで待とう。 ここまで待ったんだから…………、 もう……意地だ…………。 ![]() そして……、 8時頃―――坂東さんの登場……とあいなったわけである。 ヤツが深夜11時に戻ってきたとして……、 8時間待つことになるか……。 8時間!!! ははははっ……、しょうがないなぁ~。 ははははっ……。(^。^) (ただ、思うに……彼女が現れなかった場合でも、 多分、11時45分の最終列車までは……待ったと思う……) 材木店の事務所で、お茶を頂きながら……、 こんなことになって……ホントに、待ってて良かったなぁ……と しみじみと思った。 時々、腹を立てたり、帰ろうと思った自分が、 少し、恥ずかしかったが……お茶で、ゴクリと呑みこんだ。 ![]() 11時少し前…………トラックが着いた気配だ……。 皆さん勢いよく飛び出していった。 心配もあったのだろうが……、小耳に挟んだ会話によると、 荷の下ろし作業を終わらないと、皆さん退社できないようだ。 威勢の良い挨拶応答が聞こえて来て、クレーンらしい音も 聞こえてきた……。 <続く> 赤ちゃんをポチッとクリック頂けると嬉しいです。 ![]() ![]() ![]() ============================================= お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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