愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

2022/04/18(月)09:35

^-^◆【改訂】頑固一徹の瀕死の友 対 友情の使者 [3]

友情(11)

◆       人気ランキングに参加しています。 良かったら【ポジティブな暮らし】をクリックお願いします。 にほんブログ村  ^-^◆【改訂】頑固一徹の瀕死の友 対 友情の使者 [3]       【前回】頑固一徹の瀕死の友 対 友情の使者 [2] ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆   高校の同窓会の席でのこと……。   中学時代からずっと一緒の女性が泣きながら頼んできた。   「幼馴染の友が瀕死の状態の病で自暴自棄になっている。    叱咤激励したいが、家が遠いので頻繁には行けない。    行って励ましてやって欲しい……」   ……詳しく聞くと……、   その女性は私の会社の近くの、焼き鳥屋の女将さんらしい。   そして、なんと中学時代の同級生で私も知っている女性だ。   ……T子の涙に感動して、取り敢えず頼みを聞く事にした。   61歳を迎えた初夏のことであった。 ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆                   【 病的な女将さん <下> 】  女将は、何よりも凄い肥満で顔色も悪く、 いかにも体を持て余している感じ……の動き。 悔しがって力が出たのか……カウンターの中に入って来て、 手伝いを始めた……。 客が皆びっくりしている。(゜_゜) 「へぇーーーー、珍しい事もあるもんだーーー」 と、客の一人。 相当な常連らしい客だ。近所の商店の主……というイメージ。 「だって……悔しいねぇ。  何度も聞くけど……、……ホントに同じ歳……?」 「ははははっ……。……らしいですね。どうやら……(^。^)」        「これは違反よ、違反…………!!<`ヘ´>  お客さん……若過ぎよ……ダメ!」  大将は、ニコニコしながらテキパキと焼き鳥を焼いている。 この時しみじみと、来店して良かったと思った。 思いもかけない所から、彼女の活力が出てきそうだからだ。 負けず嫌いの気性は変わっていなかった。(^。^) 私の、友情の使者としての使命は、 あくまでも彼女の健康が回復の方向に向かうように 働きかける事にある……。        ……ここで、何故か分からないが、 昔のテレビドラマ「大江戸捜査網」の ナレーションを思い出した。 『隠密同心 心得の条  我が命我が物と思わず  武門の儀あくまで陰にて  己の器量を伏し  ご下命如何にても果すべし  なお 死して屍拾う者なし  死して屍拾う者なし』 …………ははははっ、ここまで大げさではないが……。(^_^;)        「ところで……お客さん、ウチの店、初めてですよねぇ……」 女将さんが、無遠慮にこちらの顔を覗き込むようにしながら 念を押してきた。 うっ……。(;一_一) 何か思い出したのだろうか……? 私の顔とか、声とか……。 正体……バレタのかな……??? 「いいえ、何度か来てますけど、覚えてませんか……?」 ……と、返したら、 大将がびっくりしたような顔で、シゲシゲとこっちを見た。        「えっえーーー!お客さん嘘でしょう。見た事無いですよー」 女将さんが睨む形で……言った。 他の客も、こんな人見た事無いよって顔で、こっちを見ている。 「女将さん!!私の顔……覚えありませんか?」 「……??」 「………、………ははははっ……無いですよね。  そのはずだ!!……だって、初めて来たんですもん……」 「もう、お客さん!!……冗談がきついんだから……」  大将も、納得……という表情で笑っている。 これで、どうやら全くの知らない者同士として、 話ができそう……だ。        「あんたもこのお客さんみたいに元気で溌剌としなきゃなっ。  まだ老ける年でもないぞー」 と……大将の叫ぶような声。 「ホント……悔しいねっ(>_<)」 と、……女将が応えた。 すると、大将も常連客もびっくりして、なぜか呆れたような 反応をしている。 ……という事は、普段はこんなに素直じゃないって事か……。        「旦那の云う事なんて全然聞かなかった女将が珍しいなーー。  死んでも良いなんて言ってたのになぁ……」 「ははははっ……娑婆に未練が出てきたかな……?」 ……と、ご近所さんらしい客が冷やかすように言った。 「だって、それが私の寿命ならね……。  死ぬ時ゃ死ぬ……。  ジタバタしても仕方ないでしょう……!  ねっお客さん!(^-^)」        「………………(ー_ー)」 「しっかし、このお客さん頭にくるわ……。  同級生で……ちょっと、若すぎ……」  大変な拘りだ。 同じ年でありながら、自分よりも遥かに年下に見える事が 余程悔しいとみえる。 確かに、中学時代も、負けん気の強い娘だった。 特に、英語暗唱大会の代表者選考レースの際の、 あの気迫の凄さは、今でも、ありありと覚えている。         初めて来店して、思いもかけない展開になってしまったが、 そもそも来店の目的は佐藤さんの意を継いで……、 女将を激励するという事だから………、 『悔しさが活力になれば良い』………そう思った。 まずは、精神的な活力を持たないと病気には勝てっこない。 負けん気の強さは、丁度、好都合かもしれないな……(^.^)  どう見ても、 身内とか身近な人の言う事は聞かない性格のようだから、 正体がバレるまでは、自分を隠して、 知らない客として激励していこうと……、 決意したのだった……。(一_一)         <続く> 人気ランキングに参加しています。 良かったら【ポジティブな暮らし】をクリックお願いします。 にほんブログ村     ======================================================== ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆  今まで蓄積した本ブログの一部を抜粋して本にしました。 『愛ことば・心の散歩路(ビジネス編上巻・中巻・下巻)』です。  それぞれ200円です。(^-^) AMAZON公式サイトで「愛ことば」で検索して下さい。  良かったら、どうぞ。よろしく、お願いします。  『愛ことば・心の散歩路(ビジネス編上巻・中・下巻)』  ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

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