2024/04/15(月)10:28
^-^◆ 居酒屋放談<29>本気の挑戦……その実態は? [下]
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^-^◆ 居酒屋放談<29>本気の挑戦……その実態は? [下]
<Renewal>
【前回】居酒屋放談<28>本気の挑戦……その実態は? [中]
志時「―――まあ、目の前に展開されている現実を、
もう一度、再分析してみるとだな……変わることもある」
シゲ「……と言いますと?」
志時「うん、以前に退けられた意見の方が、現時点では、
むしろ現実に適合する……そんな状況に、
周りが変化してきているということだって
あるわけだ……なっ」
シゲ「あっ、ナルホド……」
志時「―― そこで、よし、見直してみようってことにも
なるのよ…………」
シゲ「そうか……、再検討に入るわけですね。
たいていの場合は、毎日習慣になってしまっている事って
なかなか、疑問を抱かないものですよね………」
志時「一般的にそうだよな。
社員の約9割以上は保守的といって良いだろう……。
……そして、それが盲点なんだ……。
保守的というのが言いすぎなら、分かり易く
『連続的』とでもいうかな……。
まっとにかく、あまり変えずに昨日~今日~明日と、
決められた事を黙々と、淡々と実行したいわけだ……」
シゲ「……たとえ、変化に感づいていても手をつけない。
そういうことって、多いなぁ……」
志時「うん……、放置の罪だが……誰も、まず咎めない」
シゲ「……『放置の罪』ですか……。うーーん……(-.-)
厳しいなぁ。
せんぱ~~い!!話を戻しますけどね、
その時の先輩って、まるで新人が急にベテランに
化けたみたいだったんでしようね」
志時「うん、まあそうだ………それに近いな。
変な話だけどさ……、着任半年にもならない俺によ、
課長が5年前の事なんかを尋ねるようになって……、
これはまぁ驚いたよ……ははははっ。
もちろん、大体答えられたけどな……。
…………まぁ、……でも妙な話だよな……」
シゲ「へえー……、滑稽ですね。……でも、事実なんだ」
志時「『経験ってのは関与した時間の長さだけじゃ無い』って
……しみじみ感じたよ。
たとえ経験、体験を積んでいたとしても、
その知識が体系的に整理し記憶されていて、
必要なときに適時に取出せるのでなければ……、
ほとんど何の意味も無いわけだ………」
シゲ「………なるほど、そうですね。
……そう考えたら、過去からの知的財産が随分粗雑に
保管されて、再活用されていない事が多いなぁ……。
……もったいない話だ……。自分の頭の中だって、
一緒のことかもしれないなぁ…………」
志時「うん、それは言えるぞ。
日本国中でかなりの無駄が出てるんじゃないか?」
シゲ「先輩……。大変だったと思うけど……、
若い時に良い経験されましたね……」
志時「まあな……。それで、ますます面白くなってなぁ。
帰りの時間が、毎日24時近くの最終列車に、
ギリギリ駆け込むようになってしまった……。
もちろん毎日だ。
ははははっ………。(^。^)
…………しかし、なんかこう……充実感があったねぇ。
ははははっ……(^o^)」
シゲ「先輩……よくまあ、からだ壊さなかったですね……。
相当にタフだったんだ…………」
志時「気合い…かな……。それにな……楽しみもあるのよ」
シゲ「………?……楽しみ?」
志時「ああ……、大体、極秘書類の管理なんて、
けっこういい加減なものでさぁ……。
一般閲覧ファイルの中に人事関連の書類が、
色々と混じってファイルされたりしているわけよ」
シゲ「ええっ?…………まさか!」
志時「その、マサカがあるわけ……。 (-、・)
現役の課長や、係長自身の成績査定表の下書きやら
人事ローテーション計画のコピーやらが
ヒョッコリ挟まってて…………。
もう………胸がドキドキよ」
シゲ「ええっ? まさか…………(゜_゜)」
志時「ウソみたいだろう? …………それが、あったのよ。
俺自身の異動の裏話のメモも出てきてね。
……傑作なんだこれが。
何と、…………何とよ、
二年近く前の書類だったのよ……」
シゲ「じゃー、異動も突発的なものじゃなかったんですね」
志時「そういう事………になるな。……いや、まいったね」
シゲ「へえっー、それじゃまるで過去を探検しているような
気分だったでしょう……?」
志時「ウーン……、昔の優れた先輩達の、
かなりレベルの高い議論の記録に接してな、
……ホント、鳥肌が立った事もあるよ…………」
シゲ「その時点では、会社では既に相当偉くなっている
人達でしょう?」
志時「そうそう……課長から部長クラス……。
流石に若い時から違うなぁって……そんな感じ……」
シゲ「視点というか……、切り口の違いなんですかね?」
志時「うんそうそう…………、まさにその通り、
企業運営を大所高所から見た論議が多かった。
それまでに、ほとんど経験した事のない世界だったな。
………でさぁ、時折、夢中になり過ぎて、
最終列車に乗り遅れちゃってね。
……そのまま、事務所で寝るようなことも
増えてきてな…………」
ゆり「あちゃーほとんど病気ですねぇ……ウィッ( ̄~ ̄)」
シゲ「ご家族は、何も言わなかったんですか?」
志時「なんかねぇ……こう………雰囲気で分かるのかねぇ。
こっちの決意のようなものが…………。
俺の居ない所では、親父をはじめ家族で色々と心配
してたらしいけど……、結局は何にも言わずに
ほっといてくれたよ…………」
シゲ「今の時代だったら、離婚騒ぎでしょうね……(゜_゜)」
<続く>……本気の挑戦……その実態は?【完】
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