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2025.04.18
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カテゴリ:人を育てる













    

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 ^-^◆ 若手のコミュニケーション能力の低下を想う<4・完>


係長「なるほど、なるほど……、確かにそうですね。
   まずは、口を開かせなくっちゃいけませんね……」

鳥羽「二つめはですね、問いを連発し過ぎないことです。
   立て続けに問いかけると、尋問されているような印象を
   与えてしまって、せっかく開きかけた相手の心、
   が再び閉ざされかねません……」

係長「要するに、教育する・鍛えるという観点からではなくて、
   相手の様子を見るという姿勢でのアプローチですね?」

鳥羽「はい、こうした点を留意しながら適切な問いを若手社員に
   投げかけていけば、相手から返ってくる発言の量が
   少しずつ増えていくでしょう」

係長「いやーーー、これはけっこう難しく厄介なことですねぇ。
   面倒くさいですよ」

鳥羽「……かもしれませんが、非常に重要なことですから、
   しっかりと認識されて下さい。

係長「………………はい。分かりました……。
   視座・視野・視点の転嫁を促がす為に工夫はするものの、
   この3つの言葉は具体的には余り使わない方が良いかな?
   ちょっと、彼らが混乱しそうです。
   はい、よく分かりました。次に行きましょう」
----------------------------------------------------------



     


鳥羽「……では次に、
   対策の3である『しっかり傾聴する』に進みましょう」

係長「……………………傾聴ね……」

鳥羽「対策1~2をまずじっくりとやって、
   若手社員が心と口を開くようになりましたら、
   今度は相手の話を傾聴することが大切です」

係長「(-_-)うん、まぁ、聞いてやろうじゃありませんか……」

鳥羽「係長さん、開き直ってません?ふふふっ(^。^)」

係長「(^_^;)へへへ……、若干……。
   気持ちわかるでしょ?」

鳥羽「……ええ……まぁ。(^-^)
   ここで大事な事を言います。お聞き下さいよ。
   『ながら聞き』ではダメなんです。
   しっかり『アイコンタクト』や『リアクション』を
   織り交ぜながら、相手の言葉をしっかり受け止めます。
   受け止めなければいけのせん」


   


係長「まあ、やっと話し出したんだから、
   聞いてやらなくっちゃあね……やっぱり」

鳥羽「係長さん、良いですか?良く聞いて下さいよ。
   こういう場合ですね……、傾聴しているつもりでも、
   途中で雑念が生じて、別のことを考えながら
   聞いていることも往々にしてあります」

係長「……(^_^;)……」

鳥羽「ことほど左様に、傾聴は決して簡単な事ではありません。
   日々の訓練によってそのレベルが上がると、
   ことばの奥にある心理状態や本音までも掴むことが
   できるようになります。
   ひとつの耳(聞く)で無く、14の心(聴く)で、
   望んで下さい」

係長「ふふふっ……旨い事をいいますねー。(^-^)
   はい……、手間と時間は掛かりますが……。
   まっ、育てるっていうのはそういう事ですね。
   昔の子育てを思い出しましたよ……」

鳥羽「……教育の基本は、
   どの様な場合でも『愛』が大切ですね」

係長「はい、基本中の基本ですね……」


    


鳥羽「若手社員との関係づくりは短期間の成果を求めないこと、
   これが、極めて重要になります。ポイントです」

係長「うん……、分かります、分かります」

鳥羽「今まで、コミュニケーション能力が未熟な若手社員との
   関係づくりのポイントを解説してきましたが、
   これらを実践したからといって短期間に相手との関係性が
   変わるわけでは無いんです……実は」

係長「…………(・へ・)」

鳥羽「若手のコミュニケーションスタイルは、
   長い年月を経て形成されたものなので、
   それを変えるためには相応の時間が必要になるのです。
   無理と焦りは禁物です」

係長「…………うーん。……いや、……でしょうね」

鳥羽「相手の行動が変わる『臨界点』に向かって、
   一歩一歩前進していく……そんなスタンスに立ったほうが、
   肩の力が抜けて自然体で相手と向き合っていけるでしょう。
   ここは、頑張って下さい」


   


係長「いやーーー、こりゃー思った以上に大変そうだ。
   しかし、やらなきゃ明日の我が社は無いな……。
   うーーーーん。
   しかし鳥羽さん、今日はありがとう。
   目から鱗も多かった。いやー、ありがとう!
   折角、採用した社員だから、
   その能力を存分に発揮して貰えるように、
   同僚とも共有しながら、地道に実践していくよ。
   今日は、ホントにありがとう!!」

鳥羽「いえいえ、お役に立れば幸いです。
   良い結果を願っております」


        <完>


    



※ 参考文献 : PHP研究所
       人材開発企画部兼人材開発普及部部長
       的場正晃氏論文
       (1990年、慶應義塾大学商学部卒業。同年、
        PHP研究所入社、研修局に配属。
        以後、一貫して研修事業に携わり、普及、
        企画、プログラム開発、講師活動に従事。
        2003年、神戸大学大学院経営学研究科で
        ミッション経営の研究を行ないMBA取得。
        中小企業診断士)



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最終更新日  2025.04.25 15:17:14
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