カテゴリ:1アマ試験対策
<解答> ここまででVGと書いているものは、ゲートソース間電圧です。 問題文から、上記の内容とgmの選択肢を比べれば、ゲート電圧の変化分に対してドレイン電流の変化分を示している、 3が正解と分かります。 以下、インチキ解答法?ですが、コンダクタンス(=1/Ω)の次元を持つ選択肢は1と3しかありません。残りの単位はみなΩです。5択の問題が、いきなり2択の問題になってしまいました。このあたりも、うっかりミスを防ぐコツです。 [1]「コンダクタンス」は抵抗の逆数 まずはじめに、「コンダクタンス」はインピーダンス [Ω]やインダクタンス [Ω]に比べて、あまり出てこない用語ですが、単位は[S](シーメンス)で、要するに1/Ωの次元を持つ単位です。 抵抗は大きければ大きいほど電流を通しにくいですが、コンダクタンスは大きいほど電流が通りやすい、ということを表します。10 [Ω]=0.1 [S]で、0.05 [Ω]=20 [S]といった具合です。 [2]コンダクタンスは電圧を電流に変換する係数 コンダクタンスのことを考える前に、まず、バイポーラトランジスタ(以下、単にトランジスタと書きます)の場合を考えてみます。トランジスタの「(直流)電流増幅率」はhFEで表されます。この意味は、「コレクタ電流の変化分ΔICはベース電流の変化分ΔIBの何倍か」、つまりhFE=ΔIC/ΔIBということです。 ここで思い出していただきたいのは、トランジスタは「ベース電流でコレクタ電流を制御する」素子でした。だから、その制御能力を示すものとして、ベース電流からコレクタ電流への変換係数としてhFEが使われるわけです。hFEが大きければ、少ないベース電流の変化で大きなコレクタ電流を変化させられる、というわけです。 それでは、FETではその「変換係数」はどんなものを使ったらよいでしょう? FETは、トランジスタと違い、「ゲート電圧の変化分ΔVGでドレイン電流の変化ΔIDを得る素子」です。ここで、トランジスタと同じように考えれば、ドレイン電流の変化分をゲート電圧の変化分で割れば、ゲート電圧からドレイン電流への変換係数、が出せます。 つまり、ΔID/ΔVGがその変換係数に当たります。これが、FETの「相互コンダクタンスgm」ということになります。確かに、電流を電圧で割った形になっていますから、抵抗の逆数の次元を持つ数です。 相互コンダクタンスが大きい、ということは、小さなゲート電圧の変化で、大きなドレイン電流の変化を得ることができる、ということであり、FETの特性を表す数値になっていることは理解できるかと思います。 出典:電界効果トランジスタの相互コンダクタンスの定義 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年08月20日 21時11分07秒
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