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カテゴリ:格差社会
昭和30年代、40年代のサラリーマンものの映画をみていると妙な懐かしさを感じる。
別にその時代にサラリーマンをやっていた経験はないのだが、全体の雰囲気が会社というよりも家族やムラのような感じなのである。 サラリーマンは気楽な稼業というのが流行語になり、スチャラカ社員もダメオヤジも会社の中でとりあえずは明日の心配なく妻子を養っていた。 たぶんこうした共同体的雰囲気は会社だけではなく、商店街や地域社会にもあったのではないか。 よくある会社の社訓に「人生の幸福は会社の繁栄とともに」というのがあったというが、同様に「我が家の繁栄は商店街の発展とともに」という感覚だってあったに違いない。 映画「3丁目の夕日」に代表されるような昭和30年代が人気を得ているのもそうした共同体に対する郷愁がきっとあるのだろう。 おとといの産経の1面にこうした共同体の崩壊についてのコラムがあり興味深く読んだ。 終身雇用制の崩壊はゆっくりと進んできたのだが、決定的になったのは90年代に非正規雇用化の流れが強まってからだという。 そして成果主義や競争原理の導入でそうした流れはいっそう強まってきている。 たぶん日本にはアメリカのようなむき出しの競争社会は似合わない。 競争社会になったとしてもアメリカのように世界中から人材があつまる移民国家とはわけが違う。 明治以降の急速な近代化はムラやイエという共同体あってのものだっただろうし、戦後の急激な復興もカイシャという共同体が原動力になった。 共同体を壊していけば、日本はただ衰退するのみではないのだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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昭和30年代ブーム!
その昭和にとっぷりと浸かっていたわたしからみると、つつましい時代で、枠組みが決められていて、「…するもの」があたりまえで、封印したくも思っていましたが、「大正ロマン」のようにな郷愁を呼ぶのかしらね。 ただし「何んとなくこれからの希望」はありましたね~。まずしいけど気楽(笑) (2007年12月11日 11時51分33秒)
このごろ、東宝の社長シリーズ8森繁主演)を観ています。
さすがに、私の新入社員の時代は、森繁時代のような雰囲気はありませんでしたが、それでも村社会で快適でしたね。 (2007年12月11日 18時04分43秒)
ばあチャルさん
なんとはなしにこれから良くなっていくという夢や希望があったように思います。30年代というと、私などは夕食時に流れていた「すいどうかんび~ガスみこみ♪わたしのまちですわかいまち~」という歌を思い出します。 (2007年12月11日 21時16分47秒)
alex99さん
>このごろ、東宝の社長シリーズ8森繁主演)を観ています。 私もそれをみてこのテーマの日記を書きました。 サラリーマン忠臣蔵って面白いですね。 現代において、そんな家族的会社ものの匂いのある「釣りバカ日記」は打ち切りになるみたいですし…やはり時代なのでしょうか。 (2007年12月11日 21時19分03秒)
上向きの時代だったということでしょうか。今はそうではないですよね。私は東京オリンピック年生まれですから覚えているのは昭和40年代からになりますが、塾にも行かずともまぁなんとかなり、就職難もなかったのでなんとなく就職でき・・・と呑気な世代だと思っています。個人商店なども同様で、そういうところが今はどんどんダメになっているのでしょうね。
しかし、組織という枠が嫌だとかハケンやフリーターがなんとなく自由なものに思えて選んできた私達の失敗でもあるのかと思ったりするんですよ・・・ (2007年12月13日 06時56分01秒)
slash555さん
フリーターが出てきたとき、マスコミはさもそれが夢を追う自由な若者の生き方であるかのようにはやしたてました。そしてニートも裕福な親が子供を甘やかしているような印象をあたえるような報道をしばらくはしていました。 マスコミは必要なときに必要な警鐘をならしてこなかったのですね。 (2007年12月13日 20時35分07秒) |