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2019年10月16日
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演劇「どん底」をみた。
舞台は19世紀初頭のロシアの木賃宿…のはずなのだが、なぜか、現代日本の橋脚下の工事現場という設定。そこに俳優たちが宿屋のベッドや机にみたてる道具を持ち込んでいく。原作の世界と現代がつながる演出であり、たしかに、19世紀ロシアの世界を再現するというだけならば、舞台は映画にかなわないだろう。
一応、戯曲も読んだのだが、これほど多彩な登場人物がいたとは…。
宿屋の主人は貪欲な男で妻や妻の妹をこきつかっている。そして姉妹には警官の叔父がいて、この男も「どん底」の木賃宿にときどきやってくる。木賃宿には、中年女の饅頭売りがいて、それも警官がやってくる理由なのかもしれない。この中年女は多少の金はあるようなのだが、その他の木賃宿の住民は、どん底といってよい。
最近やってきたばかりの錠前屋と病身で死期の近い妻。
元帽子屋や元役者もいるが、ふたりともそろって酒に溺れている。
その他にも、公金横領で転落した男爵や殺人犯の元服役囚、現職の泥棒など…。
そこにあやしげな巡礼がやってきて、「真実の国」や「無料で食事や宿を提供してくれるアル中病院のある町」の話をする。ここではないどこかに理想郷があるような嘘をつくのだが、それを受け入れる住民もいれば、反駁する住民もいる。
嘘が必要なのは奴隷と主人だけで、そうでなければ大事なのは人間だと叫ぶ登場人物の言葉は中でも印象的だ。
けれども、いくら人間が大事だといってみたところで、何も状況が改善するわけでもなく、巡礼は去り、その言葉を信じて無料で食事や宿を提供する町を探していた元役者は自殺する。
慰めの嘘と人間という真実とどっちを選ぶかということがテーマのようにも見えるが、別に作者は後者の結論をだしているわけではない。なぜならどん底の状況はどちらにしても改善されてはいないのだから。それに今日を生きる我々は知っている。天国での慰安というのも嘘かもしれないが、共産主義社会という千年王国もまた嘘だった。そうだとしたら、嘘にすがりつくのではなく、現実に対峙し、現実を少しづつ改善していくしかないのであろう。





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最終更新日  2019年10月16日 21時49分06秒
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