七詩さんのHP

最近の世論調査では「女性天皇を認めるべき」だと考える人がかなりの比率にのぼるという。たしかに男女平等が世の流れでもあるし、日本神話をみてもわかるように、日本はもともと男尊女卑の国ではない。日本国民統合の象徴がなぜ「男性」でなければいけないのと聞かれた場合に、はっきりとした答えはどうもなさそうだ。現に過去の天皇の中には女性天皇もいるし、伝統だけで男性でなければならないというのはかなり苦しい。それに伝統をいうのであれば、側室も伝統ということになるが、側室を認めるべきだという人は少ないと思う。
ここまで考えると女性天皇でいいじゃない…となるのだが、これが女系天皇となるとまた違う。女系天皇ということにはふれずに、単に女性天皇だけにしぼって聞くというのもミスリードのように思う。今の皇室をみると、天皇の娘が女性天皇になった場合、現在の男性皇族が即位するという可能性は低くなる。自身が天皇になる可能性はないのに、その子供に帝王教育を施すことなどできるのだろうか。女性天皇を認めるということは、そのまま女系天皇を認めるということにつながり、女性天皇の議論というのは、女性天皇・女系天皇のセットの議論として考えた方がよいのではないか。
そしてまた女系を認めるということは男女とも長子を優先するのか、男子を優先した上で男子がいない場合に女子にするのかという議論がある。先のことなどわからない。もし天皇の娘を女性天皇にしても、そこに子供がいない場合には、皇嗣殿下の娘の子が天皇になることもあり、そうなるとあのKさんの子を国民統合の象徴とする時代が来るのかもしれない。