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カテゴリ:雑感
時代劇や時代小説には、「よそ者」を排斥する話がよくでてくる。
一体なんでそんなに「よそ者」を嫌うのだろうか。このあたりの心理がどうもいまいちわからなかった。ただ今回のコロナウィルス騒動で思った。「よそ者」というのは、時に疫病を運んでくることがあり、だから「よそ者」排斥というのはかなり本能的な感情なのではないか。 ある集団の侵入にともなって先住民の人口が激減することがあるが、これは必ずしも虐殺や搾取によるものばかりでなく、侵入者の持ち込む疫病によるところが多いという。教育的配慮もあるのかもしれないが、米国で買った絵本には、インディアンの人口が急減した理由を移民達が旧大陸から持ち込んだ疫病によるものだと説明しているものがあった。同じように日本列島の歴史で縄文人が弥生人に圧倒されていった理由も弥生人がもちこんだ結核などの疫病のせいにする見解もある。 そして、こうした未知の悪疫を持ち込む危険は遠くから来た「よそ者」ほど大きい。遠くから来た「よそ者」ほど人相風体が自分らとは異なる。おそらく「よそ者」排斥のさらに先には、異人種に対する恐怖という感情もあり、これも、また本能なのかもしれない。 ヨーロッパではコロナウィルス発生の影響でアジア人に対する差別やいやがらせ行為が頻発しているという。これなんかまさに、人類の歴史の初期からあったような異人種に対する恐怖感が爆発している感じで困ったものである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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