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2020/10/13(火)23:10

大阪都構想

時事問題(997)

大阪都構想というのがあり、これについて住民投票を行うという。 東京都が発足したのは昭和18年、従来の東京府を東京都とし、東京市を廃止して複数の区に分けたわけである。大阪都構想も同様に、大阪都の下に大阪市ではなく、複数の区を置き、その区は市町村に準じる自治体にするということなのだろう。 大阪都になってなんかよいことがあるのだろうか。有権者の中には大阪「都」の方がかっこいいとか、大阪都になれば、東京と同格になると考える人もいるかもしれないが、そうした名称の問題はひとまずおく。核心は、大阪市の中の区が単なる行政区ではなく、市町村に準ずるような独立性のある自治体になるということだ。ちなみに東京の実態でいえば、区ごとに異なるレベルの行政サービスが提供されており、大企業が集まり財政の豊かな区は図書館も区民センターも豪華、そうでないところは貧弱という実態がある。だから大阪の住民の方も、ものすごく自己チューな選択かもしれないけど、財政力の豊かそうな区の住民は大阪都になって得をし、そうでない区の住民は損するということになる。 あと、大阪都構想の中には、大阪を「副首都」にするという話もあるようだが、これは、そもそも大阪の住民の投票だけで決めるのはおかしい。副首都が必要かどうか、そしてその副首都をどこにするかは日本全体の話であり、それこそ副首都の候補は日本で二番目に人口の多い市も考えられるし、震災のおそれのすくないところという選択もある。大阪の住民だけで決める話ではないだろう。

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