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カテゴリ:雑感
最近の研究では日本人のルーツとして従来言われてきた縄文人、弥生人の他に古墳人という集団がいたことがわかったのだという。こんな話を聞くと、昔読んだ「火の鳥~黎明編」の漫画を思い出す。それは、クマソの村がヤマタイ国に滅ぼされ、そのヤマタイ国が高天原族に滅ぼされるという物語だったかと思うが、それが縄文人の特徴を残した先住民が弥生人に駆逐され、さらにその弥生人が新参の古墳人に駆逐されていく物語のようで面白い。そして今の我々には駆逐した側の祖先もいれば、駆逐された側の祖先もいることだろう。そしてまた、駆逐というが、それは、暴力的なものだけでなく、融和や共存もあったことだろう。 古事記には「まつろわぬ民」がでてくるが、そのまつろわぬ民は征伐するのではなく、「ことむけやわす」という言葉が使われている。「やわす」というのは逆らわないようにさせるという意味だろう。一方で、常陸国風土記にはまつろわぬ民である山の佐伯、野の佐伯を居住している穴に茨を敷き詰めて逃げ込めないようにした上で焼き殺したという話もあり、これが今の県名につながる茨城の由来になっているという。殺戮が全くなかったというわけでもないだろう。 ネットで調べると古墳人の顔の復元像も出てくるが、彫の浅い岩石のような風貌で、今の総理を思わせる。 DNA分析で、人類学的な面での日本人のルーツは次第に明らかになっていくのだろうけど、日本語の系統もいつかわかるのだろうか。縄文人のDNAが多いと言われる沖縄方言も本土方言(日本語)と同系列の言語であるし、魏志倭人伝に出てくるヒナモリという言葉は夷守であり、弥生人も日本語の祖語を使っていたようだ。そして日本語は韓国語と文法はよく似ていて、偶然にしても漢語以外の固有語で似た言葉が多い。ただ、韓国語は発音ははるかに複雑で、聞き取りに苦労する無声音が多い。異国にかかる枕詞の「ことさえぐ」は無声音を聞いた印象からきているのか…と勝手に想像する。音節に母音がくっつく簡単な日本語の発音構造は南方の島々の言語やスワヒリ語に近いようだ。日本人がスワヒリ語をカタカナ発音の要領でしゃべるとよく褒められるという。まさかスワヒリ語と近縁関係はないと思うが、ポリネシアの言語とは関係あるのかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2025年04月28日 08時56分12秒
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