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ドクターイワタの認知症ブログ~東海エリア最高の治療実績~

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Oct 2, 2016
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長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト​

再び、天草へ

20161002@道の駅宇土マリーナ-お刺身定食
道の駅宇土マリーナ-お刺身定食
20161002@天草とらや-ちらし寿司
天草とらや-ちらし寿司
20161002@ワタリガニ
とらやいけす-ワタリガニ
20161002@天然伊勢エビ
とらやいけす-天然伊勢エビ
20161002@栖本温泉 河童ロマン館-内風呂
栖本温泉 河童ロマン館-内風呂
20161002@栖本温泉 河童ロマン館-露天風呂
栖本温泉 河童ロマン館-露天風呂

症例報告

20161002@6422@791
ケアマネからの紹介である。既往歴:神経内科、ジェイゾロフト25mg。物忘れ、暴言、介護抵抗、病識欠如、語義失語を呈していた。頭部CT:以上から、レビースコア:1、ピックスコア:14、前頭側頭型認知症(ピック病)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:不可、改訂長谷川式:不可と高度低下していた。右手で左肩を叩く×、猿も木から落ちる×、犬も歩けば棒に当たる×、弘法も筆の誤り×、利き手×。前頭葉症状にウインタミン朝4mg夕6mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:2/30、近時記憶0/6と軽度改善、上記周辺症状はすべて不変だった。前頭葉症状にウインタミン10mgからコントミン(=ウインタミン)25-50mgおよびフェルガード100M粒4錠の家族天秤法とした。3か月後、中核症状は改訂長谷川式:不可と更に軽度悪化、いらいら偶に、語義失語以外上記周辺症状はすべて改善した。家族天秤法によりコントミン25mgおよびフェルガード100M粒4錠を維持した。

20161002@6437@792
知り合いからの紹介である。既往歴:内科 1.フルイトラン 2.バイアスピリン 3.プラビックス75mg 4.アジルバ 5.デパス。物忘れ、易転倒、物とられ妄想、病識欠如、甘い物好きを呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、6.その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:0、混合型認知症(MIX)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:17.5/30、近時記憶2/6と中等度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、NewフェルガードLA粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgとサアミオン10mgを開始、プロルベインDR4Capを勧めた。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:16.5/30(-1)、近時記憶1/6(-1)と軽度悪化、上記周辺症状はすべて消失した。認知機能低下にレミニール4mgから8mgへ増量した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:15/30(-1.5)、近時記憶1/6(+-)と更に軽度悪化した。レミニール8mgに増量後、認知機能低下/吐き気/易興奮したのため、レミニール8mg/ナウゼリン10mg中止、8日目からリバスタッチパッチ4.5mgへ変更した。3か月後、改訂長谷川式:21/30(+6)、近時記憶5/6(+4)と著名改善、上記周辺症状はすべて消失した。

20161002@6473@793
知り合いからの紹介である。既往歴: 循環器内科 1.メインテート 2.バイアスピリン 3.アジルバなど。物忘れ、易興奮、寝言、過食、腕組み、膝組み、アルコール多飲を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.右>左前頭葉萎縮軽度、3.側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ脳梗塞数カ所、6.その他 右>左脳室拡大。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:5、前頭側頭葉変性症(FTLD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:22/30、近時記憶2/6と軽度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、NewフェルガードLA粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール50mgを開始した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+2)、近時記憶2/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。NewフェルガードLA粒2錠から4錠へ増量した。4か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+4)、近時記憶5/6(+3)と更に中等度改善した。

20161002@6474@794
ケアマネからの紹介である。既往歴:脳梗塞、左不全片麻痺。神経内科 1.プレタール200mg 2.バイアスピリン 3.グラマリール50mg 4.ドネペジル5mg 5.メマリー20mgなど。物忘れ、暴言、易興奮、介護抵抗、徘徊、甘い物好き、生真面目、腕組み、語義失語を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮中等度、4.左>右海馬萎縮中等度、5.両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、6.その他 両側淡蒼球石灰化、左>右脳室拡大。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:7、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:3/30、近時記憶0/6と高度低下していた。認知機能低下にドネペジル5mg→3日中止→2.5mg、メマリー20mg→3日中止→10mg、フェルガード100M粒4錠とした。脳梗塞にプレタール維持とした。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:7/30(+4)、近時記憶2/6(+2)と軽度改善、いらいら偶に以外上記周辺症状はすべて消失した。

20161002@6561@795
親戚からの紹介である。物忘れ、易興奮、甘い物好き、生真面目を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:1、混合型認知症(MIX)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、フェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(-1)、近時記憶2/6(-3)と軽度悪化、上記周辺症状はすべて消失した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+6)、近時記憶4/6(+2)と著明改善した。


レビー小体型認知症、最新の治療法は?

レビー小体型認知症に対して唯一保険適応が認められた薬は、エーザイのアリセプト(ドネペジル)です。しかしながら、実際に第一選択になるのは小野薬品のリバスタッチパッチ(リバスチグミン)です。海外ではリバスチグミンがレビー小体型認知症に保険適応があります。なぜ、アリセプトがレビー小体型認知症には第1選択ではないのでしょうか?

第一に、レビー小体型認知症は薬物過敏という特徴があるため、エーザイの添付文書通りにアリセプト3mgを2週間、それ以後5mgに増量すると吐き気や食欲不振などの副作用が出て、やせ細って体力を失ってしまい、るい痩のため命を落とすこともあります。

第二に、レビー小体型認知症は元々ドーパミンが低下してパーキンソン病様症状(パーキンソニズム)を伴う場合があり、抗ドーパミン(ドーパミンを減らす)作用があるアリセプトを投与すると四肢硬直して寝たきりになってしまうこともあります。両側咽頭喉頭筋の硬直のため、嚥下機能も低下して経口摂取が出来なくなり胃瘻造設などをされてしまうことさえあります。アリセプト投与前にパーキンソニズムを伴う場合にはドーパミンを追加投与する必要があります。

リバスタッチパッチなら絶対に安全とも言い切れません。リバスタッチパッチには4.5mg、9mg、13.5mg、18mgの4種類の用量があります。筆者等の経験から、レビー小体型認知症に、一番合うリバスタッチパッチの用量は4.5-9mgということがわかっています。13.5mgに増やすと逆に認知機能低下、吐き気、食欲低下、歩行不安定を引き起こす場合があるからです。

レビー小体型認知症には、フェルガードなどの健康食品も認知機能改善に有効です。興奮性のないタイプにはNewフェルガードLA、穏やかなタイプにはフェルガード100Mが適応になります。レビー小体型認知症には、幻視、悪夢、夢の続きなどの周辺症状もあり、抑肝散が適応になります。

レビー小体型認知症は、正しい治療をすれば著名改善する医者冥利に尽きる病態です。家族、介護や医療スタッフがレビー小体型認知症の病態を把握して早期治療に結びつけること、認知症専門医が正確に診断して正しい治療に結びつけることが大切です。





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Last updated  Jun 18, 2023 04:36:56 PM
[認知症専門外来と専門往診の二刀流] カテゴリの最新記事



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