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ドクターイワタの認知症ブログ~東海エリア最高の治療実績~

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Jan 15, 2022
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​​長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト​

新年あけましておめでとうございます

景行天皇社@長久手市
新年恒例の景行天皇社初詣を家族4人で出かけました。


​精神病や認知症の根っこにある発達障害を抗ADHD薬ストラテラで治す​
「精神病の正体」という本を読んで私の感じていることと同じで心からガッテンしました。今までは精神病や認知症と診断していた外胚葉由来生活障害は、脳、末梢神経、および五感が過敏になっている発達障害と考える事が出来ます。五感とは、視覚(見る)、聴覚(聴く)、味覚(味わう)、嗅覚(嗅ぐ)、触覚(皮膚で感じる)の5つの感覚のことです。五感は、動物が外界の情報や生命をおびやかす危険をキャッチする重要なセンサーのため、五感で得た情報は瞬時に脳へ送られ、次の指令が瞬時に下されるようになっています。

精神病や認知症において、幻視は視覚過敏、幻聴は聴覚過敏、幻味は味覚過敏、幻臭は臭覚過敏、幻触は触覚過敏と考えれば、すべてが説明がつきます。従って、多くの精神病や認知症の随伴症状は、抗ADHD薬で治すことが出来ると考えられます。コンサータはドーパミンおよびノルアドレナリンを増やすため、覚醒作用を伴い、即効性があるものの興奮や不眠などの随伴症状悪化が危惧されます。一方、ストラテラはノルアドレナリンだけを増やすため、遅効性であるもののゆっくりと五感を鎮静させることにより、多くの随伴症状を改善することが出来ます。


精神病の正体@幻冬舎
以下、「精神病の正体」本文から抜粋。「ストラテラは高級赤ワインをイメージさせます。多動や衝動、過集中が治まり、気分が、ゆったりとして視界が広がり、生活や行動のバランスがとれるようになる。」「コンサータは白ワインです。視界は狭いですが、はっきりするのが特徴です。思考がクリアになったという感想も患者からよく耳にします。」「コンサータとストラテラでは治療効果の差はほとんどないと考えていいと思います。」「仕事をしている成人男性には集中力を高めるコンサータを、女性や年齢が高い人には感覚や集中のバランスが整うストラテラを処方することが多くなっています。」。

今週の症例報告5例は、ストラテラを開始してBPSDをコントロールした症例です。抗精神病薬(ウインタミン、リスパダール)投与回避、減量、中止を図ることで認知機能やADL低下を伴わずにBPSDをコントロール出来ています。驚くべき事にストラテラを投与することで認知機能改善出来ている症例もあります。

​​症例報告​​

家族からの紹介である。既往歴: H15心筋梗塞、八事日赤。H30大腸ポリープ、八事日赤。足立内科①バイアスピリン②フェブリク③クレストール④シュアポスト⑤ベルソムラ。物忘れ、易興奮、幻聴(上階で地団駄され怒鳴り込む)、被害妄想、夜間せん妄、夜間不眠、難聴、歩行不安定、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 左淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:6、ピックスコア:1、レビー小体型認知症(DLB)/自閉症スペクトラム障害(ASD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:18/30、近時記憶3/6と中等度低下していた。ASスコア 4/4。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。夜間せん妄にロゼレム8mg/リボトリール0.25mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:19/30(+1)、近時記憶2/6(-1)と不変、上記周辺症状は不変だった。幻聴に抑肝散加陳皮半夏7.5g、自閉症スペクトラム障害(ASD)にストラテラ10mg、夜間覚醒にデエビゴ5mg開始した。上階に怒鳴り込み、警察沙汰になった。甲状腺正常。一般採血:Alb4.1,TCL157,Zn72以外異状なし。VitB1=30,VitB12=367,葉酸=3.6。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(+3)、近時記憶5/6(+3)と軽度改善、上記周辺症状はやや軽減した。自閉症スペクトラム障害(ASD)にストラテラ10mgから20mgへ増量した。3か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+2)、近時記憶6/6(+1)と更に軽度改善、上記周辺症状はやや軽減した。ストラテラ20mgから40mgへ増量した。抑肝散加陳皮半夏7.5gを開始した。4か月後、幻聴(上階で地団駄され怒鳴り込む)はほぼ消失した。ストラテラ40mgから50mgで増量維持とした。

ケアマネからの紹介である。家族歴:次女(発達障害)。既往歴:H14脳梗塞。H20腹部大動脈瘤。H28狭心症。R3/3/2急性大動脈解離。R3/8住宅型有料老人ホーム。川島病院①ロゼレム8㎎②ベルソムラ15mg③ニフェジピンCR20mg④ピソノテープ2㎎、⑤クエチアピン50mg⑥リスパダール1mg⑦マグミット⑧センノシド。物忘れ、妄想、暴言、易興奮、帰宅願望、介護抵抗、尿便失禁、甘い物好き、金銭浪費、歩行不安定、歯車様固縮軽度、目線が合わないを呈していた。頭部CT:頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮中等度、③左>右側頭葉萎縮中等度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:3.5、ピックスコア:3、レビー小体型認知症(DLB)/自閉症スペクトラム障害(ASD) として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:15/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。自閉症スペクトラム障害(ASD) にストラテラ20mgを開始、クエチアピン50mgおよびリスパダール1mg減量可とした。。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:20/30(+5)、近時記憶5/6(+4)と著明改善、上記周辺症状はすべて改善した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.4,TCL155,Zn57以外異状なし。VitB1=16,VitB12=369,葉酸=4.7。リスパダール1mg中止済み。ストラテラ20mgから35mgへ増量した。

インターネット検索で来院された。物忘れ、暴言、暴力、意識消失発作、感情失禁、後追い、甘い物好き、右鼓膜損傷(自傷行為)を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.左>右前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮軽度、4.左>右海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、6.その他  左>右淡蒼球石灰化、左>右ピック切痕。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:5、レビー小体型認知症(DLB)/自閉症スペクトラム障害(ASD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:25/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。前頭葉症状にウインタミン朝4mg夕6mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。1週間後、上記周辺症状がすべて消失した。同居する妻(MCI)が治ったと勘違いして内服中止したため、妻に対するDVが酷くなり介護施設に避難された。内服再開後、上記周辺症状はすべて再消失し、再同居された。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(+1)、近時記憶2/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。絶対に内服を中止しないように指導した。VitB1=22,VitB12=396,葉酸=6.8。ビタミンB1欠乏症を呈しており、ビタメジン(複合ビタミンB1,B6,B12)50mgを開始した。2年後、改訂長谷川式:28.5/30(+2.5)、近時記憶5/6(+3)と更に改善した。ビタメジン50mgを中止して、胚芽米による食事指導に移行した。3年後、自閉症スペクトラム障害(ASD)としてウインタミン10mg中止、ストラテラ20mgを開始して、改訂長谷川式:26/30(-2.5)、近時記憶3/6(-2)、穏やかに過ごしている。

知り合いからの紹介である。既往歴:子宮癌。左股関節人工関節置換術。物忘れ、幻視、妄想、易興奮、昼間傾眠、甘い物好き、収集癖、生真面目、右への傾き、身だしなみ低下を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮なし、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)/自閉症スペクトラム障害(ASD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:13.5/30、近時記憶4/6と中等度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒4錠、認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgが貼れず、4日目からレミニール4mg/ナウゼリン10mgへ変更した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:16/30(+2.5)、近時記憶3/6(-1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Fe47,Hb11.8,Ferritin60.9以外異常なし。VitB1=28,VitB12=322,葉酸=7.0。ビタミンB1低下症(目標値50)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、エネーボ250mL/dayを開始した。鉄欠乏性貧血にフェロミア50mgを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:20/30(+4)、近時記憶3/6(+-)と更に軽度改善した。フェロミア50mgは吐気のため中止していた。3年後、中核症状は改訂長谷川式:15/30(-5)、近時記憶2/6(-1)。施設入所後、幻視、妄想、易興奮が酷くなり、自閉症スペクトラム障害(ASD)としてレミニール4mg中止、ストラテラ10mg開始して、すべての症状が消失した。

知り合いからの紹介である。既往歴:H10胃潰瘍。H23ビタミンB12欠乏症、メコバラミン筋注。R2/11軽度認知障害。物忘れ、アパシー、体重減少、常同行動、強迫観念(手洗い)を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④左海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:3、自閉症スペクトラム障害(ASD)/ビタミンB12欠乏症として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:20.5/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。せん妄にシチコリン1000mg静注、歩行困難にグルタチオン2000mg/ビタミンC2g/ビタミンB12=1Ap開始した。自己免疫性萎縮性胃炎に対してグルテンフリー・カゼインフリーダイエットを指導した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。2週間後、中核症状は改訂長谷川式:22/30(+1.5)、近時記憶3/6(-2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Zn63,Ferritin8.3以外異常なし。VitB1=25,VitB12=209,葉酸=8.5。ビタミンB12欠乏症に対して毎回シアノコバラ1Ap筋注、メコバラミン1mgを開始した。亜鉛欠乏症にプロマック75mg開始、鉄欠乏性貧血にフェジン点滴、フェロミア50mgを開始した。1.5か月後、中核症状は改訂長谷川式:24/30(+2)、近時記憶4/6(+1)と更に軽度改善、上記周辺症状はすべて改善した。3か月後、改訂長谷川式:24/30(+-)、近時記憶6/6(+2)と更に軽度改善した。7か月後、自閉症スペクトラム障害(ASD)としてストラテラ10mg開始した。8か月後、改訂長谷川式:28/30(+4)、近時記憶6/6(+-)と更に改善した。


コアラ舎@東山動物園
令和4年1月3日久しぶりに東山動物園に出向きました。この頃はオミクロン株による影響が出る前で家族連れであふれていました。


​新型コロナワクチンと全豪テニスオープン​
男子プロテニス選手ジョコビッチのオーストラリア入国拒否が話題になっています。入国できなければ全豪オープン連続優勝、グランドスラムも途切れます。彼がグルテンフリーダイエットを実践しており、アレルギー反応を恐れ新型コロナワクチン予防接種を受けていないことも理解できますが、その前に彼はプロフェッショナルテニスプレーヤーであり、各国を渡り歩く運命にあります。従って、新型コロナワクチン予防接種を好む好まないに関わらず、新型コロナワクチン予防接種を受ける義務があります。各国のルールに従う義務もあります。本人が感染して他の選手に移してしまったら元もこもありません。

筆者は令和4年1月8日(土)新型コロナワクチン予防接種(3回目ブースター接種)をクリニックスタッフと共に受けました。筆者だってグルテンフリーおよびカゼインフリーダイエットを3年以上実践しており副反応の可能性があるワクチンを好んで受けている訳ではありません。自分が新型コロナウイルスに感染したらどのような結末になるか分かっているからです。認知症外来通院患者1200名、認知症往診患者120名の治療継続が出来なくなるのです。有り難いことに、筆者のワクチンに対する副反応は局所痛と倦怠感程度で治まっています。

反ワクチン派として、新型コロナワクチン予防接種を受けないのは自由ですが、社会的立場によっては選択の余地はないのではないかと思います。100年後、200年後になって、予防接種を受けるべきだったかどうかについて答えが出ることもあるでしょう。英知を結集してより良い方法が見つかるかも知れませんが、現在は今ある方法を最大限に利用してウイルス感染を予防するしか方法はないと思います。​​





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Last updated  Jun 18, 2023 04:07:48 PM
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