会津キリシタン研究所

2014/05/19(月)08:49

会津の薬師堂の境内にある地蔵菩薩像

キリシタン(16134)

                             【会津の薬師堂の境内にある地蔵菩薩像】 前述の薬師堂の境内にあった地蔵菩薩像です。この地蔵菩薩像には、人為的な破壊痕は見られません。まった、この一帯にある墓地にも、首無し地蔵はありませんでした。もっしかすると、明治初期に地蔵菩薩の首を落とすことが、ここまで伝わっていなかったのかもしれません。 そして、村の中にある畑で、村の方とお話した範囲では、ご自分たちの先祖がどこからここへ来たかをご存知のようでした。しかし、それを長い間隠し続けて来たからなのか、あまりはっきりとしたことはお話し下さいませんでした。それでも、ここまで入ってきて、十分な資料の写真を撮ることが出来ました。 日本史は、文字で書き残された史料からだけ組み立てられてt来ましたが、村村に残っている伝承は、ほとんど参考にされることはありませんでした。しかし、時として、歴史の常識を覆すような確かな伝承が残っていることに出会います。あるいは、墓地に残されている墓石から、史料には記されていない歴史が見えてきます。 史料を本文批評することなく、誰が編纂したかによって優劣をつけて、そこから歴史を書いたからかもしれません。「開基の年代、詳ならず」と『新編会津風土記』に記されているお寺が数多くあります。宗門人別制度にかんする規則からすれば、そうしたお寺は檀那寺になることが出来ないばかりか、破却されなければならないのですが、会津ではそうしたお寺が現在も残っています。

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