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カテゴリ:メンズカウンセリング
フランクルが自身の過酷な体験から導いたのがロゴセラピーだそうな。人は自身の存在する意味を自身で見いだす事ができる。過去がどうであれ、状況がどうであれ、人は自らの意志で未来に希望をつなぐことができる。彼ならではの気付きだと思います。
様々なクライアントの話を聞くとその多くが過去に厳しい体験を持ち、傷ついていたり、いわゆるトラウマを抱えていたり、ACと言われる状況であったりします。この二十年、いわゆる心理家の働きで社会に心理学用語が氾濫し、何かと軽々しくラベリングされたり、ラベルに翻弄される当事者が出現したりしています。 しかしながら「心」はいくら分析しても答えはでてきません。分析という作業そのものが、「心」を断片化し数値化する行為であり、それは、身体や人間関係、社会環境にリアルタイムに影響されているなまものとしての「心」を凍結してしまう作業だからです。 先日来談された方はたくさんの本を読み、自身の心理状況は詳しく理解できていましたし、精神科医にそれなりの対応も受けていました。けれど、自身の状況はよくならず、少しずつ悪化している事にかなりの不安を感じておられました。 自身の状況は理解できても、自身の満たされないままの心、傷ついたままの心をどうすれば癒し、育てる事ができるのか、ドクターも本もその答えを与えてくれなかったようです。 不安に苛まれながらも私を訪ねて下さった事に感謝し、これまでの忍耐や努力に対する敬意をお伝えしました。その方が自身のこれまでの体験の意味を変え、これからの人生に確たる意味と希望を見いだしてくださるよう、微力ながらお手伝いさせていただきたいともお伝えしました。 ロゴセラピーの専門家として仕事をしていても、自身の人生の確たる意味を見いだせていないだろうある人は、パワーコントロールの社会構造に絡めとられて、実にフランクルとは天と地の別世界を生きていたりしています。 言葉を覚える事、知識や資格を身につける事はさほど難しい事ではありません(ははは、私には難しくてできないことですが)。けれど、人の魂に触れ、その魂を震わせるだけの真のセラピスト、あるいはカウンセラーとなるのは、簡単ではありません。 自身の生き方の意味が他者との関わりの中でも問われるからです。そして今の精神科医や心理専門家の作られるシステムが、この意味を問う事のないシステムだからでしょうか、ほんとに力あるセラピストやカウンセラーはきわめて稀ではないかと感じざるをえない私。 みなさんどう感じます? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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