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テーマ:心の病(7468)
カテゴリ:メンズカウンセリング
今日もハードな一日だったけれど、夜の料理教室がキャンセルになったので、少しのんびりしました。が、朝から夕方まではほんと分刻みの一日でした。
カウンセリングが四件いずれも暴力がらみのケースで、男性三人女性一人です。彼らの話しを聞いていて、つくづく暴力当事者に対する適切な相談ができる窓口がない、専門家がいないという事を実感します。 しばしば、DVは治るかとか、精神科で薬をもらいました、とかいう言葉を当事者や関係者から聞く事があります。世間は戦争は治るかという言い方はしないし、やくざの抗争は治せるかとも言いません。なのにDVは個人の心の病気だと理解しているのです。DVが薬で治るなら、世界中の政治家や軍人にその薬を飲ませたら戦争もなくなりますよねえ。 理解できない「家族への暴力」をふるうのは病んでいるからだ、しかるに治療方法があるのではないか、との発想が生まれるのでしょう。このように世間は家族の暴力に対する二重にも三重にも誤った理解をしていて、誤った理解は誤った判断をし、問題を先送りにしたり、よけいにこじらせてしまいます。実際DVも虐待も防止法にも関わらず減る事はありません。 暴力当事者に対する相談やカウンセリングを行うには、法律や制度に対する知識、暴力の発生する人間関係に対する社会学的理解や心理学的理解、脱暴力や安全確保のための具体的援助スキルやチネットワークは不可欠です。 けれど、今こういった事のできる相談窓口も援助者もほとんど皆無です。DVや虐待をなくすには罰則強化、シェルターの増設という短絡的な発想に頼るのではなく、これまでの行政のDVや虐待に対する施策の有効性について検証することとあわせて、無意味な欧米のプログラム研究ではなく、当事者に対する真摯な調査研究をすべきでしょう。 これまでの二千五百件近いカウンセリング実績・・そのうちかなりの割合でDV当事者は存在する・・・から私が学んだ事は多々ありますし、その援助論やカウンセリング実践について、皆さんにお伝えしたいとも思います。秋の男性相談員養成講座や来春のメンズカウンセリング講座などでお伝えできたらと思います。ぜひご参加くださいね。
Last updated
2009/07/22 01:46:13 AM
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