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十年ほど前にいきなり自殺者が年間二万人台から三万人台になって以降、三万人以上が維持されていました。昨年は若干減ったようですが、それでも三万人近くある事は変わりません。毎日八十数名が亡くなっています。
殺人事件なら一人二人しんでもニュースになるし、虐待死でも年間百人以下ですが、とても大きく報道されます。けれど自殺では、いじめの場合は最近は報道されやすいけれど、いじめでなければ報道される事はありません。 自殺の場合、本人の責任とか病気だからとかで、問題視されません。死に追いやった状況や人間関係についてはほとんど責任は問われません。精神科に入院してたり通院服薬していた場合も、精神科医が責任を問われる事はありません。 私の姉の夫は職場のいじめで自殺に追いやられました。幸い証拠のようなものが残ってたので裁判に持ち込みましたが、会社はあまり事を大きくしたくなかったのでしょう、和解と言う形でかなりの保証金を支払う形で終わりました。 姉の夫の場合に限らず、当事者は問題がどこにあるのか、そして司法がどれだけ弱者に冷たいか、身にしみて理解しています。けれど、当事者以外、家族も世間も、問題が当事者にあるものと見て、当事者を排除しコントロールすることで、問題解決をはかろうとします。 騒ごうが暴れようが、死のうが訴えようが、それはすべて当事者の問題、当事者が悪い、で済まされてしまいます。世間は変わる事はありません。 自殺数も減ることはない、いじめ自殺も減る事もない、精神科医療は相変わらず大流行り、虐待もDVも減ることはない、当事者のせいにしているうちは問題のはき違えだから、解決に向かうはずはありません。関連ビジネスが潤うだけ。 強者が弱者を力で支配する、権力構造が様々な病理を産み出し、それは個人の悩みや問題行動となって表面化します。問題行動や悩みをなくすために、当事者をいじるのではなく、問題行動や悩みで防衛している当事者をパワーコントロールから守り、権力構造から解放する事、で、個人の問題は霧散していきます。 今夜もあるクライアントから電話がありました。いろんな(問題)を抱えている本人をなんとか変えようと家族は必死でコントロールしようとしています。もちろん善意で熱心に。そのことで、本人がどれだけ不安になり辛くなっているか、まったく理解しようともしませんし、変わらない事を責め続けています。 殺人事件は家族や親族が半数以上と言う現実がありますが、家族が一番危険と言うのもよくわかります。今夜のケースだけではなく、いろんな事例で、家族病理が権力構造の問題と言う事が理解できます・・・私には。 けれど、世間の専門家は権力構造と心理、精神病理との関係なんかについてまったく理解していませんから、問題の本質を理解し得ていません。 そうです、専門家が問題の本質です。知識や、権威、経済力や名声、様々なパワーで当事者をコントロールしようとする行動様式が人をして病にするということです。精神科医も教師も、判事も弁護士も警察も行政も、社長も父親も母親も、すべて弱者をパワーコントロールしようとする者が問題です。そんな人がいなくなれば、当事者は悩みや苦しみから解放されるのになあ・・・と私は妄想します。 こんやのその方には「そんな、なにもわかってない親父の言う事きいてたらしんどくなるだけでなんも解決しないから、もう親父の話しは聴かなくていいんじゃないか、無視して寝てしまえば?」と伝えたら、少し安心してくれたようで、電話を終わらせる事ができました。 役割意識で繋がっている家族関係では、与えられた役割をこなせない家族はコントロールされたり排除されたりしがちです。あるがままの個人を受け入れ、尊重しあえる家族関係であれば、みんなもっと幸せになれるのに・・・ね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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