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家族の支援を行ってると、こどもの問題に関わる事も少なくないし、また夫婦間のお話を聴いていても、それぞれの生育の問題に行き着く事が多いのも事実です。
子どもの頃の受傷体験が認知をゆがめ、対人関係の難しい世界観で生きる事になってしまいます。生育の中で見聞きし体験した事を記憶し、その体験に基づいた行動様式を身につけていきますが、一旦取り込んだ行動様式は無意識領域に取り込まれますので、一生その人の行動を支配します。 人は、見聞きし体験する環境や自身の内におこる状況を体験する時に、それを意味付けながら記憶していきます。その意味付ける際に用いられるのが言語です。 ひとつひとつの概念にひとつひとつの言葉を対応させ、無数にある概念を意味付ける言葉を組み合わせる事で意味世界を構築していきます。 ですから、その人の世界観を構築する際に物語り世界を見聞きするということはとても重要な事になります。ここに、絵本の読聞かせや、童話の意味がでてきます。 こどもにファンタジーを語る事にどう言う意味があるのか、それはその子どもの世界観や自己概念の構築が、その物語りによって作られるから、といえるでしよう。 希望と信頼、愛情や喜びを、その中に見いだすのか、ただ、宿題を強制され、その成績だけで叱責されたり罵倒されたりするのか、その子どもが親や周りの大人たちから、どのように扱われるのかによって、その子どもの心の中に取り込まれる世界観が変わっていきます。 不安な世界観を取り込んだこどもは一生不安の世界を生きる事になりますし、希望に満ちた世界観を取り込んだ子どもは将来も希望の世界観で行きていく事になります。 もちろん、その世界観、絶対に変えられない訳ではありません。その世界観を覆す体験や出会いがあれば、変わっていく事もあり得ます。が自分自身で変えるのはとても難しい・・・無意識領域のことだけに。 と言う訳で、子どもを幸せにしてやりたければ、しかって勉強を強制したり、脅して言う事を聴かせたりするのではなく、しっかり受容し、共感し、一緒に物語り世界を共有する事です。問題ができた時は信頼と対話の中で、相互に成長する事で問題解決していく、というそういう体験をさせてあげたいもの。 心の基礎が世界の岩盤にしっかり打ち込まれた子どもは、どんな状況も自分で考え選択し、豊かな人生を構築するでしょう。基礎がなくて、いくら立派な家を建てても、風や地震で簡単に壊れてしまいます。 外からは見えない基礎に時間をかける親はほとんどいないのではないかと危惧します。成績や他人の評価ばかりを気にして子どもを不安にさせている親のなんと多い事か・・・胸痛みます。 子どもを受け入れ、その子どもとともに成長しながら世界を広げていく親になってほしいと願う私。成長の物語りは親自身の人生を豊かにするものでもあります。私?、私はずいぶん子どもに育てられましたねー、息子には感謝です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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