味くんの家族再生支援日記

2014/01/27(月)12:52

毒入り危険・・・

以前中国製の冷凍餃子から農薬が検出されたけれど、あの犯人に対する判決が出たと言うような報道がありました。あの事件の時には中国の管理レベルや中国人に対する拒否感や嫌悪感があおられたように感じます。 現在は、群馬の食品工場で同じように農薬の混入があって、従業員の犯行と断定されました。報道では手当などの報酬が減額された事が原因ではないかとの推測も報道されていました。 ニュース番組の解説者が、食品テロだから監視カメラ等を導入して徹底的に安全管理を行うべきだと言う正論を述べていました。確かに正論なんだけれど・・・・違うよねえ・・・というのが私の実感。 三十年ほど昔の事、私がある会社の試験室に勤めていた頃、グリコの商品に毒を入れたと言う強迫がなされて「毒入り危険」と言う言葉が流行りました。私の職場でも毒物はあれこれ扱ってたし脅迫文に使われたタイプライターと同じものが使われていて、警察が何度か調査にきました。 あの事件は結局、犯人もはっきりしないままうやむやになってたように記憶しています。今回の事件とは動機も方法も随分違いますが、食品に毒物を混入すると言う事が簡単にできるし、防ぐ事も難しいという事実を前提にしている事は同じ事。 今後も同じような事件や事故は起こりうるでしょう。毒物や危険物の管理を強化しても人の心は管理しきれるものではありません。ハードでいくらガードしても、外部の人に対する防衛を強化しても、管理者や内部の関係者が犯行に及べば防ぐ事はできません。 また、今回も会社の責任者が辞任したけれど、それで問題が無くなる訳ではありません。問題は防衛の弱さではなく、動機に対する無策でしょうから。これは食品テロだけでなく、政治的なテロでも国家間の紛争でも同じ事。パワー信仰にとらわれた人たちはハードな防衛力があれば問題を防げると考えますが、攻撃する方も新たな方法を考えますから、いたちごっこでエスカレートして行くのが落ち。 戦略的に一番安全で有効なのは動機に対する対処でしょうか。犯罪やテロが起こる動機は当事者にしてみれば当然であって正義であるかもしれないし病理であるかもしれません。その人の心の世界ですから、世間にはそれは理解されにくいものです。理解されないから、テロや犯罪に走るしかないのでしょう。それも当然の事・・・・。その当事者の世界に入り込み、当事者の思いを別の形で具現化する事ができれば、犯罪やテロは不要になります。 今回の事件、報道で推測されていたように賃金などの待遇の問題があるとすれば、不満や不信感が怒りにならないような社内の仕組みづくりが必要なのかもしれません。内部留保で利益を溜め込む経営側とギリギリまで絞られる不正規雇用の労働者の格差拡大が社会全体の不信感を高めているのは当然の事でしょう。 一人一人が大切にされる社会であってその社会のひとりとしてアイディンティファイできていれば、社会を破壊する動機は生まれないでしょうけれど、社会の差別抑圧構造から孤立し生きて行けなくなったものにとって、どうせ死ぬなら社会に何らかのリベンジを企てるのもありだと判断するのも当然でしょう。 食品の安全を確保するために毒物、危険物を管理するのも大切だけれど、最近は放射性物質と言う見えない危険物も存在します。これらをすべて管理するだけでは問題回避は不可能でしょうから、動機に対する対処に関してしっかり学んで欲しいもの・・・なんだけれど、無理だろうなあ。今の権力社会に適応した人たちには。 今の社会、心理については専門家が無能力だし、経営者も心理についてはまったく無知だしねえ・・どうにもなんないか・・・まっ社会は混沌としていても、自身の安全や安心は確保できると私は確信してるのでなんも怖くないっすけれどね。こんな私、社会からみれば・・毒入り危険・・なのかもしれませんね。 こんな私のいる所ってほんとは危険じゃないんだよー・・・一番安全で安心な所なんですよー

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る