テーマ:宮城のサマースクール(132)
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あじ島冒険楽校にご参加いただきました皆様へ
遠路はるばる網地島まで来ていただきまして,本当にありがとうございました。慣れない船旅もお疲れのことだったと思います。今年も,皆様にお会いできて,うれしく,本当に良かったと感じております。 「あじ島冒険楽校」は,今年で7年目となり,これまで,約700名の明るく元気な「未来の大人たち」等を迎えて開催してまいりました。事故もなく無事に開催してこられたのも皆様のご協力の賜物と感謝いたしております。 今年は,「うに」の1コースを開催し,約52名の「未来の大人たち」等を迎えて,開催いたしました。普段このような交流事業は行っていない島の者が,中心となって開催しているため,いたらない点が多々あり,ご迷惑をおかけすることばかりであったと思います。しかし,皆様のご協力を賜り,たくさんの楽しい思い出を胸に,お家へ帰っていただくことができたのではないかと思います。 この7年の間に,何度も御参加していただいている「未来の大人たち」を見る度に,大きくたくましく育っている様子を身近に感じることができます。かよわい小さな子どもが,今は小さな子どもたちの面倒をみている姿を見る度に微笑ましく感じられました。 スタッフ扱いとして参加されている保護者の方も協力的で、本当に助かっております。 ボランティアスタッフとして,4年間頑張ってくれた大学生リーダーは,2人目の子どもが生まれ、親子であじ島冒険楽校に参加されることを心から望んでおります。 あじ島冒険楽校に参加してくれた子どもたちが大学生リーダーとなって、ママやパパになった大学生リーダーとその子どもを迎えることができれば、これほどうれしいことはありません。高齢者しかいない島ではほとんど見られなくなってしまった地域を継続させる世代交代をこのあじ島冒険楽校を通じて見ることができれば幸いです。 網地島は,10年間で人口が半減してしまうような急激な人口流出と7割近い高齢化率に苦しんでおります。島は,70代80代の高齢者ばかりとなって,地域のために動ける人が少なくなり,コミュニティーの維持も難しくなってきています。いわゆる「限界集落」となってしまいました。 かつては,500人を超える小中学生がいた時期もありましたが,小中学校は平成12年3月に休廃校され,元気な子どもたちの声を聞くことはほとんどありません。 また,マツクイムシの被害も甚大で,一山すべての松が枯れてしまったところが,いたるところにあります。そして,倒木は道を塞いで,人や車が通れなくなり,やがて,雑草や雑木が生い茂って,道がなくなってしまった所もたくさんあります。 「あじ島冒険楽校」は,島民自らが,このような網地島の厳しい現状を何とか打開しようと,宮城県や石巻市のご指導を受けて,島の地域づくりとして始めたものです。厳しい現状もあり、どうにもならないという現実があります。しかし、網小医院や離島航路を守り、最後の時まで島の高齢者が安心して暮らせるように頑張っていきたいと考えております。 「未来の大人たち」が,本当の大人になったとき,この島は誰も住んでおらず,人々の記憶の中から消えているかも知れません。しかし,タブノキやシュロ,アオスジアゲハやオニヤンマ,魚釣りやシーカヤック,青い海と白い砂浜,新鮮なうにやあわび、鯨肉やトイ汁、マルコ汁やメカブ、手作りの味噌や梅干し、あたたかい味噌おにぎり、竹とんぼや竹鉄砲作り、あじ島冒険楽校のおじいちゃんやおばあちゃんたちのことをどうぞ忘れないでいてください。 皆さんの思い出の中に,網地島は,いつまでもあり続けたいと思います。 あじ島冒険楽校 楽校長 小 野 勝 吉 あじ島冒険楽校では,ご参加されたお子様方の素直な視点で見た「網地島」を文集という形で残していきたいと考えております。島の再生のための資料にもしたいと考えております。 つきましては,誠にお手数をおかけいたしますが,別添の用紙に,「未来の大人たち」の自由な発想で,絵や文章等により「網地島」や「あじ島冒険楽校」で感じたことをお書きいただき,8月中頃までに,事務局の阿部までご送付いただければ幸いでございます。 ご送付いただいたものは,「未来の大人たち」の絵や文章をそのままコピーして,文集にしたいと思います。なお,一部の原稿につきましては,あじ島冒険楽校のブログに掲載したいと考えております。用紙は多めに入れさせていただきましたので,「昔の子どもたち」からも,原稿をお寄せください。また,ブログへのコメントもお待ちしております。何卒よろしくお願いいたします。 事務局長 阿 部 欽 一 郎 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.08.07 09:00:01
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