力の差を利用した決め手、波離間投げ
みなさんこんにちは阿加井秀樹です。ボクシングやレスリングといった格闘技では、ウェイトにあわせた階級があって同じウェイト同士の選手が戦います。これは体重があった方が有利なため、階級をわけているのです。しかし相撲ではウェイトによる階級といったものがないため、大相撲での力士の体格は大きく異なります。そのため決め手の中にも、身長差を利用した技があります。波離間投げ、または播磨投げといわれる決め手は、低く攻めてきた相手に対して上手から褌を取り、自分の後ろに投げる技です。波離間投げは子供の背の洋服を掴んで吊るすといった漫画のような風景を思い浮かべるとよいでしょう。漫画のようにまではなりませんが、大きな力士が小柄な力士の褌を掴んで投げるわけですから豪快な投げ技として技が決まると盛り上がります。1977年9月場所での大関・若三杉が関脇・鷲羽山に土俵間際まで追い詰められ、波離間投げによって勝った勝負は、伝説のようになっています。波離間投げは体格の差があってできる技のため、平成に入ってからは198cmの身長と怪力が有名だった大関・把瑠都が得意としています。2018年3月場所の栃煌山と竜電の取り組みでも、栃煌山が波離間投げを使っており、大相撲ではときどきみられる技です。それでは、また。阿加井秀樹でした。