相撲字で書かれる番付表とは?
みなさん、こんにちは。阿加井秀樹です。相撲には力士の順位表なる「番付表」というものが存在します。力士の名前がずらりと書き連なったものなのですが、相撲に興味のない人でも一度は見たこともあるでしょう。この番付表は次の場所が始まる前に、行司さん一人の手によって書かれています。江戸時代から続くものであり、当時は掲示板に興行日時、出場する力士の名前や似顔絵なんかが描かれたものが掲示されていたのです。やがて相撲の人気が出るにつれ、木版印刷を使い広く宣伝するようになったのですが、それが現在でも受け継がれており、手書きで写真製版して印刷しているのはそのためです。独特な字は「相撲字」と呼ばれるもので、隙間なくびっちり埋め尽くされた字には意味があります。「お客さんがぎっしり入るように。」とのことです。この番付表を制作するのにかかる時間は10日間と言われており、行司の中でも字が得意な人が書くことを許される大変名誉な仕事なのです。こういう話を知ると、番付表ひとつにしてもいろんな思いが詰まっているんだ、と見方が変わってきそうですね。相撲字は非常に独特なので、相撲ファンであれば一度は真似して書いたことがあるんではないでしょうか。それではまた。阿加井秀樹でした。