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花*花 きままな時間

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2006年06月01日
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カテゴリ:花*花

 昨日の夕方、しょうやんを迎えに実家に行くと、父からまたしても「麻雀の特訓」を受けていたしょうやん。すっかり、ルールも覚えてしまって、手助け無くゲームに参加できるようになっていた。
 主人が今日は棚卸しの日で晩ご飯が入らないことを知っているのか、
「お母さん、今日はお父さん遅いから、1回だけ麻雀しようよ」と誘われた。
すでに、準備も出来ているようだった。四角いテーブルに、私の両親としょうやんが座っいて、3人の視線が集まるのだ。無言の圧力に負けてしまったわたしは…一局参戦することになった。

こういうときは、なぜか調子が良いのである。次から次へと思うようにパイが運ばれてきて、連ちゃんが続くのだった。そして私の圧勝で勝負は終わったのだが。はりきっていたしょうやんはつまらなそうな顔をして、もう一局したいと言っていたが、大人の関心はテレビのニュース番組へと移っていた。

夕方のニュース番組で「若年アルツハイマー」の特集が始まったのだ。その途端、私の両親の目はテレビに釘付けとなっていた。こんなに真剣にテレビを見る両親の姿は珍しく、その様子は重大ニュース(災害やテロなどの報道)を見る眼差しに近い。両親よりも若い世代の人に襲いかかる若年アルツハイマー。テレビは2人の患者さんの日常をカメラで追跡し、その暮らしぶりを放送していた。1人は発症前までは美容師をされていた女性で、症状が落ち着いているときは、無邪気な子供のように笑い、遊んだりするのだが、症状が出てくると人がかわったように無表情になり、自分でもわからないうちに徘徊してしまう姿が印象に残っている。またもう1人は男性で、字がどんどん書けなくなっていた。自分の名前すら、思い出せないのだ。何もかもが思い出せないのではなく、部分部分がわからなくなってしまうというのだから、不安で不安でたまらないと思う。

画面を見る両親の顔は真剣そのもの。一緒に見ていたしょうやんも声をかけられない程、重々しい雰囲気だった。番組の特集が終わると、仕切直すかのように会話が戻り…。

「アルツハイマーは勘弁してくれ、とても面倒は見きれない」などと冗談をかわす父と母。その言葉にはパートナーがアルツハイマーになる心配よりもむしろ、自分がそうなってしまうことへの心配、不安を募らせているように見えた。病気はある日突然…本人の気付かないうちにやって来る。病気になってしまったら、家族を頼るほかないのだ。家族に掛かる負担を思うとやりきれないのだと思う。

いつも元気な両親を見ていたからだろう…両親が将来の不安を感じているんだと知ると、上手く言えないが、寂しいさに似た思いを感じずにはいられない。そして、健康の大切さをあらためて感じてしまうのだ。気持ちだけはずっと元気でありつづけたい。両親の為にも、家族のためにも、そして自分自身の為に…。

ハートのビリアちゃん






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最終更新日  2006年06月01日 12時17分18秒
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