カテゴリ:花*花
昨日の夕方、しょうやんを迎えに実家に行くと、父からまたしても「麻雀の特訓」を受けていたしょうやん。すっかり、ルールも覚えてしまって、手助け無くゲームに参加できるようになっていた。 こういうときは、なぜか調子が良いのである。次から次へと思うようにパイが運ばれてきて、連ちゃんが続くのだった。そして私の圧勝で勝負は終わったのだが。はりきっていたしょうやんはつまらなそうな顔をして、もう一局したいと言っていたが、大人の関心はテレビのニュース番組へと移っていた。 夕方のニュース番組で「若年アルツハイマー」の特集が始まったのだ。その途端、私の両親の目はテレビに釘付けとなっていた。こんなに真剣にテレビを見る両親の姿は珍しく、その様子は重大ニュース(災害やテロなどの報道)を見る眼差しに近い。両親よりも若い世代の人に襲いかかる若年アルツハイマー。テレビは2人の患者さんの日常をカメラで追跡し、その暮らしぶりを放送していた。1人は発症前までは美容師をされていた女性で、症状が落ち着いているときは、無邪気な子供のように笑い、遊んだりするのだが、症状が出てくると人がかわったように無表情になり、自分でもわからないうちに徘徊してしまう姿が印象に残っている。またもう1人は男性で、字がどんどん書けなくなっていた。自分の名前すら、思い出せないのだ。何もかもが思い出せないのではなく、部分部分がわからなくなってしまうというのだから、不安で不安でたまらないと思う。 画面を見る両親の顔は真剣そのもの。一緒に見ていたしょうやんも声をかけられない程、重々しい雰囲気だった。番組の特集が終わると、仕切直すかのように会話が戻り…。 「アルツハイマーは勘弁してくれ、とても面倒は見きれない」などと冗談をかわす父と母。その言葉にはパートナーがアルツハイマーになる心配よりもむしろ、自分がそうなってしまうことへの心配、不安を募らせているように見えた。病気はある日突然…本人の気付かないうちにやって来る。病気になってしまったら、家族を頼るほかないのだ。家族に掛かる負担を思うとやりきれないのだと思う。 いつも元気な両親を見ていたからだろう…両親が将来の不安を感じているんだと知ると、上手く言えないが、寂しいさに似た思いを感じずにはいられない。そして、健康の大切さをあらためて感じてしまうのだ。気持ちだけはずっと元気でありつづけたい。両親の為にも、家族のためにも、そして自分自身の為に…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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