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カテゴリ:昔の話
小学生の頃 近所の男の子たちと、毎日暗くなるまで遊んでいた。 5年生のときに国体が開催され 私の住んでいる町はバスケットボールの会場になった。 そのために 私が卒業した高校に、立派な体育館が建設された。 さかのぼって、3年生から4年生の頃 高校の隣の空き地が、建設資材置き場になっていた。 コンクリートの型枠や、材木がたくさん置かれている場所は 子どもたちにとって、わくわくするところだった。
男の子たちは 「ここに基地を作ろうぜ」 と話し合っていた。 「私も入れて」 と言ったら 「おなごは、秘密をすぐ言うけんの~」 と言われた。 私が女を嫌いになった、きっかけだ。 でも、男の子たちは普段一緒に遊んでいるよしみで 私を仲間に入れてくれた。
型枠を組み立て、バラックの建設作業はとても楽しいものだった。 屋根をつけて、雨が降っても中まで水が入らないようにした。 家から漫画本やお菓子を持って集まり 暗くなるまで、そこで遊んでいた。
秘密基地のことは、他の子どもたちにも少しずつ知れ渡り 毎日一人二人と子どもたちが覗きに来て 基地のすごさに驚いていた。 でも、来るのは皆男の子ばかり 私は 「女は口が軽いからだめなんじゃ~私は口の軽い女なんかにゃならんぞ」 と秘密基地の中で、ひそかに決心した。
始まりがあれば、終わりもある。
秘密基地は、ある日突然 忽然と姿を消した
体育館建設終了とともに、資材置き場がきれいさっぱり片付けられてしまったのだ
学校が終わってから、いつものように秘密基地へ向かった私たちは 何もなくなった空き地を見て 言葉を失った。
小学校の高学年になっていた私たち そろそろ世の中のことも、少し解りはじめていた頃 翌日からは 秘密基地など、はじめからなかったかのように 誰も口にしなくなった。
そして私は、女の子たちとも遊ぶようになった。
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