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カテゴリ:読書
絵本ではないし、現在流通していないのですが、小学生の息子&年長の娘がとても気に入っているので-------
先日、古本屋さんからもらった岩波少年文庫のうちの一冊。(詳しくは1/11と1/14の日記を参照ください。) 平塚武二は佐藤さとる(コロボックルシリーズの作者)のお師匠さんにあたります。『玉虫厨子の物語』『馬ぬすびと』などが有名です。(2004.11.18の日記でも『風と花びら』を紹介しました。大好きな作家です。)この『パパは~』は寝る前に読むのにちょうどよさそうだと思い手元に残しました。 収録作品は にじが出た/ながれぼし/ままごとのあと/ピューンの花/はるのこもりうた/オバカチャン/すてきなサーカス/小さい、かわいい、おばあさん/パパはのっぽで ボクはちび です。 「小さい、かわいい、おばあさん」と「パパはのっぽで ボクはちび」は少し長めですが、これ以外は短編というより掌編。そして、短いお話ながらどれもはっとするほど美しいのです。「ながれぼし」は「最も短い童話としてよく例にだされる作品」(あとがきより)だそうで、たった9行しかありません。でも、この話を読んだ後、子供たちはちょっと「しん」となりました。なにか余韻を味わっているようでした。 毎晩、掌編を一話と「パパは~」を二章ずつ(といっても数頁です)読んでいます。「パパは~」のほうは、パパとママとボクの三人の日常生活が描かれていて、そこにパパのほら話が挿入されます。それは「ワガママの国」という空想の国が舞台のわけが分からない話で、パパの気の向くまま特にオチもなく語られます。(これって、子供はおもしろいのかなあ)と読みながら不安になりましたが、娘も息子もとても気に入っています。二章読むと、だいたい一章は日常生活編、もう一章はわがままの国編になるのですが、今日読んだところは、パパの仕事が忙しくてお話がない日だったため、二人とも相当がっかりしていました。 挿絵が長新太さんなので、私だけは(子供はお布団の中なので)絵も楽しんでいます。表紙は森の中でマンドリンを弾くニャゴ(「小さい、かわいい、おばあさん」の家の猫)の絵です。 **おまけ** テーマにあっていない本のことを書いてしまったので、絵本の紹介です。 『なんじゃもんじゃ博士(ハラハラ編)』(長新太) 絵本というか漫画なんですけど、小学生に受けそうなので。元は『母の友』に連載されていたものです。ナンセンスもの。笑えます。 『ろくべえまってろよ』 実は、灰谷健次郎って嫌いです(ファンの方すみません)。でも、この絵本は好き。穴に落ちた犬を子供たちが助けようとするというだけの話なんだけど、何度読んでも(いいな~)と思います。長新太さんの絵の力も大きいと思う。 『コロボックルそらをとぶ』 ご存じコロボックルシリーズの絵本版です。これで興味を持ったなら、『だれも知らない小さな国』を手渡しましょう(笑)。私はたしか小学校中学年で読んだ気がします。すっかりはまりました。弟たちも気に入ったため、私の実家には佐藤さとる全集があります。お正月に泊まった時には、この全集のうちの何編かを夜読んでやりました。「そこなし森」とか「きつね三吉」とか。うちの子にはかなり好評でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.01.19 22:17:10
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