2017/02/22(水)22:29
「相棒」劇場版
反町隆史のシリーズ劇場版。
正直な感想だと、カイト君の「Ⅲ」よりは見どころがあった。
ただ、「最初の劇場版(ビッグシティマラソン)」をこね直したイメージはある。
当時に比べて、レギュラー陣が増えたのを、強引にキャスティングに加えて余分な話を作っている。
せっかく登場するなら、「本職」で活躍させたらいいのに。
(石坂浩二と仲間由紀恵は、立場として無理な入り方だし、及川光博や六角精児も、強引だった。)
というのが、正直な感想。
「事件」の発端に繋がるのは、戦前の「南洋開拓団」で、日本軍に見捨てられた民間人の悲劇だった。
(沖縄の悲劇にも通じるが)
「開拓団」というのは、日本の側の価値観であり、先住民には「侵略団」になる。
(侵略団を守るのが軍隊という構図。平和的に統治してるんなら軍隊はいらない。)
軍人が逃げ出した時に、民間人が攻撃されるのは、「軍民一体となって」支配していたからに他ならない。
(当然、開拓団は、マインドコントロールされているから、「現地のために」働いていたのだろうが)
そこまでは語られなかった。
これに限らず、「戦争を知る人達」というのは、
「自分の知ってる範囲の戦争」しか知らないので、
今の時代に「平和」を語るとき、
「戦争の悲惨さ」は伝えても、「侵略の不条理」は伝えられない。
「教え子を戦場に送るな」と「安保法」反対に立つ教職員組合が、
「教え子を侵略団に送るな」といってTPP反対に立つのを見ない。
(「全教共済が潰される」ぐらいの危機感だった。)
ドラマにそこまで求めてもしかたないが、
結局、犯行の「根本」が何だったのか?
というのが、スケールの割りにはっきりしなかった。
(TV放送か何かで見直しておきたい。)
※ ついで。 「ビッグシティマラソン編」の放送で、
高木沙耶被告の登場シーンをことごとくカットしていたが、
(おもしろいかどうかはともかく、)筋としては、問題なかったなあ。