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あけびーのあたまんなか

あけびーのあたまんなか

ぐる5:天職

「仕事はなんのためにするのですか?」新卒のとき面接で聞かれた覚えがある。そのときの私の答えは「今までは社会に支えられて生きてきました。仕事は社会の一員として貢献するため手段と考えています。」今思えば優等生な回答だなー。でもそれは嘘ではなくあのときは社会の一員として働ける日々を待ち遠しく思っていた。しかし面接官には言われた。「仕事をする最も大きな理由はお金を稼ぐためです。」

あれから何年かたち私は仕事を「お金を稼ぐための手段」として捉えるようになった。このコラムを書くまでたった数年前に思っていたあの日のことすら忘れていた。

ところで皆さんは「天職」という言葉を知っているだろうか?天職というとなんとも夢のような仕事というイメージで使われることが多いが実際は「天から与えられた仕事」というこという意味らしい。要するに今与えられた仕事、今している仕事こそ天職ということなのだ。天職を探すなんていうのはナンセンスなのだ。

私は天職をまっとうしているのだろうか。

仕事とは不思議なもので、食べるに困るとそれは単純にお金を稼ぐ手段としてがむしゃらに頑張れる。
前の職場にはブラジルからの労働者がたくさんいたが、彼らはタフで毎日12時間勤務でも文句も言わない。しかも単純作業の彼らだが、ブラジルにいた頃はそれなりに手に職を持ち、または学校を出て仕事をしていたというのだから、こんな仕事、私だったらプライドから嫌になってしまいそうだが、生活のため、家族のために働く彼らに不満をいうものはいない。

今、日本はとても豊かで、フリーターだろうが、引きこもりだろうが生きていける。純粋に食べることに苦労し稼ぐ人間は本当にいないのではないかと思う。ただ、時給700円と月給30万との差はあるにしても。

そんな中で生きるとき仕事はどのような意味を持つのか。
貧困のためという意味を持たない仕事をモチベーションを保つにはどうすればいいのか。
企業のためと働きつづけた私の父の世代が、会社から解雇されるこの現実を目の当たりにして何を目標に仕事をすればいいのか。
さあちょっとやってみようっと思ってもなかなか採用してもらえない今をどう乗り越えればいいのか。

明確な回答が見えない。

逆に動機付けは何でも良く、各個にまかされている。

わたしはどこへいく?何をしたい?どう乗り越える?

そして出てきたのが自分探し。そして、探せないまま道に迷う人々。

頭にもやがかかりすっきりしない。書いてもすっきりしない。

ただわかることもある。仕事を人生の中心に置かなくてもいいってこと。
つまらないプライドは自分でつけた足かせに過ぎない。

考えててもはじまらない。たまには頭より一歩前に出ることも大切かもな。

2005/9/17


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