タイムカプセル~君の声8それから現在に至る「あったぞ」 二人でスコップ片手に掘っていると龍が声をあげそのタイムカプセルを 取り出した。不思議なほどに当時の姿を残したままで 僕達はそっとその思い出の紐を解く 「綺麗に残ってる」 中身を取り出し、自分が埋めた宝物を手にしそして 其々に宛てた手紙を別けた 「僕のは帰ってから見てよ?」 「俺のもな?」 僕が龍に宛てたモノそして龍が僕に宛てたモノは 一先ず照れくさいので家に持ち帰ることにした 僕達は亜希の手紙を其々見ることにした おかしな話だが僕達は背を向け合って亜希が自分達の事を 思って書いてくれたであろう手紙の封を切る 七年越しの初恋の結果、薄い水色の封筒と便せん 封を切った瞬間に胸がきゅんとなるような切ない甘い疼きを 思い出した |